オープンエアドライビングを手軽に楽しめる待望のモデル、フォーツー カブリオが日本でもデビューした。エンジンは、こちらも登場が期待されていた0.9L 3気筒ターボを搭載。台風上陸の日、一瞬の晴れ間を狙って試乗することができた(Motor Magazine 2016年11月号掲載)。
画像: 【試乗】スマート フォーツー カブリオ ターボ リミテッドはキビキビ楽しい走りを見せる

爽やかさを俊敏に楽しめる

2015年9月のフランクフルト国際モーターショーでワールドプレミアを飾ったスマートの“フォーツー カブリオ”。ルーフ部の左右に、脱着が簡単にできる“ディタッチャブルルーフフレーム”を設けて、クローズドトップ/スライディング式キャンバスルーフ/完全に開けばカブリオレという3つのルーフバリエーションが楽しめる“トライトップ”を備えるのが特徴だ。遊び心を刺激する、フォーツーらしさに溢れたバリエーションモデルである。

その待望のフォーツー カブリオが、他のスマート最新モデルとともに2016年8月3日、日本でも発表されて、デリバリーがいよいよ始まった。

新たに加わったのはフォーツーが“カブリオ ターボ リミテッド”と“ターボ マット リミテッド”の2モデル、フォーフォーが“ターボ”の合計3モデル。なお、フォーツーがともに“リミテッド”なのは、これまでと同じく台数限定モデルとして導入されるからだ(カブリオがボディカラー4色それぞれ50台ずつで200台、マットが同じく2色40台ずつの80台)。

ちなみに、この3モデルにはすべてターボエンジンが搭載される。スマートの現行型フォーツー/フォーフォーは2015年10月末に日本で発表されているが、その時点ではノンターボの1L 3気筒エンジンと“ツイナミック”の名を持つ6速DCTを組み合わせたモデルのみというラインナップであった。欧州仕様ではそのデビュー時から用意されている0.9L 3気筒ターボエンジン搭載モデルへの要望も高かったが、今回、それに応える形にもなった。なおターボモデルも、すべて6速DCT仕様のみでの導入である。

画像: 一瞬の晴れ間に合わせ、本領発揮のフルオープンで走る。 フォーツーならではの驚異の小回り性能も楽しい。

一瞬の晴れ間に合わせ、本領発揮のフルオープンで走る。 フォーツーならではの驚異の小回り性能も楽しい。

さて、このフォーツー カブリオターボには2016年2月、スペインのバレンシアで開催された国際試乗会で市街地から高速道路、ワインディングロードまで、幅広い場面で試乗する機会を得ている。今回の取材日は、なんと台風の上陸と重なってしまい、不安定な悪条件下での試乗となってしまった。一瞬晴れたかと思うと前方が見えなくなるぐらいの豪雨に遭遇したりといった具合で、そもそも限られている試乗時間が、より制限されてしまうことになったのが残念でならない。だがその分は、バレンシアでドライブした際の印象も合わせる形でお伝えしてみたい。

まずターボエンジン搭載によるパフォーマンスの変化についてだが、余裕ある加速力を得たことがやはり最大のメリットだ。加減速のメリハリがつけやすく、周囲の流れに乗せて走るのがとても楽になっている。これはキビキビと走らせたい人にとっては何より嬉しい点だ。今回は試せなかったが、高速道路を走行するような場面なら、そのメリットがさらに大きく感じられるはずだ。

ちなみに、スペインの高速道路上では、制限速度120km/hでの巡航を余裕たっぷりの安定感とともにこなしてみせたことを確認している(欧州仕様のカタログデータは最高速155km/h)。またその際の直進安定性も十分に高いものだった。

そして、このモデル最大の特徴であるルーフトップだが、基本的には電動キャンバストップで、最後端まで開くと、リアウインドウも含めて畳むことができる。その状態で、ルーフ左右のフレームを取り外すと、右ページのメインカットのように頭上が広く開けて、爽快なオープンドライビングが満喫できる。ルーフフレームは軽量で、その脱着も簡単。

フルオープンの状態でフレーム後端のレバーを2回操作すると、リア側のロックが外れて跳ね上がる。そのまま後方へ引けば、前方の差し込み部が抜けて外れる。装着も、ほぼその逆の手順で完了できる。フルオープンでの試乗中に雨が降ってきたが、3分ほどでクローズドトップ状態に戻すことができた。

そしてもう1台のニューフェイス、フォーフォー ターボにも試乗することができた。こちらも、ターボエンジンを得たことで、日常走行域での活発さと快適性を増したことがよくわかった。乗り味は実に安定感があるもので、ダイムラーグループの一員としての資質が強く感じ取れた。

ルノー トゥインゴと主要メカニズムを共用するものの、その味付けは見事に異なり、驚くほど別のキャラクターになっている。価格の面も含めて、この両モデルが競合することはまずないだろうと思えた。(文:香高和仁/写真:伊藤嘉啓)

画像: クローズドトップ時の静粛性も十分に確保される。リアウインドウは熱線入りガラス製で後方視界良好。

クローズドトップ時の静粛性も十分に確保される。リアウインドウは熱線入りガラス製で後方視界良好。

●主要諸元〈フォーツー カブリオ ターボ リミテッド〉
全長×全幅×全高=2755×1665×1540mm 
ホイールベース=1875mm 
車両重量=990kg 
エンジン=直3DOHCターボ 897cc 
最高出力=66kW(90ps)/5500rpm 
最大トルク=135Nm(13.8kgm)/2500rpm 
トランスミッション=6速DCT 
駆動方式=RR 
JC08モード燃費=22.0km/L 
タイヤサイズ=前165/65R15 後185/60R15 
車両価格=2,480,000円

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