BMW車が標準で採用しているランフラットタイヤ。最近この言葉をよく聞くけど、これってどんなタイヤなのか。メリットは何なのか。竹内龍男氏が解説する。

空気圧ゼロ=パンクしても一定距離走ることができる

ランフラットタイヤは「空気圧ゼロでも一定条件下で走行可能なタイヤ」のこと。日本ではISO規格を採用し、「室内ドラム試験により空気圧ゼロ時に時速80km/hで80km走行可能」が条件となる。

欧米ではISOではなく実車テストを適用する国もある。外観からパンク状態がわかりにくいため、空気圧警報装置とセット使用が必須だ。

パンクは夜間や雨天時にも不意に容赦なく発生する。スペアタイヤへの交換は、事故を招く危険性や、治安の悪い地域では事件に巻き込まれる恐れもある。スペアタイヤ自体の重量やスペース占有率、使わずに廃棄される資源面のムダなども問題提議され、1980年代から欧米の高級車を中心にランフラットタイヤのニーズが高まった。

当初はGMのシボレーコルベットやポルシェ959がオプションで採用。本格的な普及は、2000年代にBMWが、Mモデルを除くほぼ全モデルでランフラットタイヤを標準装備してから一気に普及した。

構造はサイドウオール補強型が主流だ。中子型と呼ぶ、パンク時に荷重を支えるリング内蔵タイプもあったが、専用ホイールが必要などの理由で、乗用車用としては普及しなかった。

パンク時に走行可能なタイヤとしては、コンチネンタルが開発したセルフシーリングタイヤもある。内部の特殊シール材がパンク穴をふさぐ仕組みだが、トレッド面の直径5㎜の穴に限定され、大きな穴やサイドウオール損傷への対応力はサイド補強型のほうが有利になる。

サイド補強型の弱点だった乗り心地は改良が進み、ほぼ克服された。残る課題は価格とパンク修理不可な点。現実問題として非ランフラットタイヤに替えてしまうユーザーが少なくないため、さらなる進化が望まれる。

ブリヂストンのサイドウオール補強型ランフラットタイヤ。構造上、登場当初は乗り心地のかたさが欠点として挙げられていたが、第2、第3世代と進化するにつれ、ノーマルタイヤと遜色ないレベルの乗り心地を達成している。

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