道路運送車両法では、ハイビームの正式名称は「走行用前照灯」。ロービームは「すれ違い用前照灯」。法律上は、夜間の走行は基本ハイビーム、対向車が来たらロービームに切り替えるってことなのか!?

道路交通法が一部改正されたけど、やるべきことは同じ

ご存知の通り、クルマのヘッドライトは、下向きと上向きの2方向に切り替えができる。下向きがロービームで、上向きがハイビームだ。ハイビームは、上向きなので、当然、遠くまで照らすことができる。ただし、前を走るクルマや対向車には、まぶしくて迷惑になる。
そのため「前走車や対向車がいるときはロービームにしなさい」と教習所でも習ったし、道路交通法でも定められている。守らないと5万円以下の罰金だ!

ところが、「交通の方法に関する教則の一部改正(夜間の灯火の方法関係) 平成28年10月28日告示、平成29年3月12日施行」で、ちょっとニュアンスが変わったのだ。

前照灯は、交通量の多い市街地などを通行しているときを除き、上向きにして、歩行者などを少しでも早く発見するようにしましょう。ただし、対向車と行き違うときや、ほかの車の直後を通行しているときは、前照灯を減光するか、下向きに切り替えなければなりません。
交通量の多い市街地などでは、前照灯を下向きに切り替えて運転しましょう。また、対向車のライトがまぶしいときは、視点をやや左前方に移して、目がくらまないようにしましょう。
(改正部分一部抜粋)

その理由は…

平成27年中、夜間に発生した車両(原付以上)と横断中歩行者の交通死亡事故は625件。そのほとんど(約96%)の車両は、前照灯が下向き(ロービーム)でした。
夜間、街灯が少ない暗い道などを走行する時は、前照灯を上向き(ハイビーム)にすることで歩行者などを遠くから発見することができ、早期の事故回避措置が可能となります。
(警察庁ホームページより)

つまり、ハイビームにしていれば防げた事故もあるので、交通量の少ない道路ではハイビームにしてね。交通量が多い道路ではロービームにしてね、ということ。言い方の違いはあるけど、ドライバーがやるべきことは同じだから、安心して下さい。

また、最近は、対向車や前走車の存在を察知して、自動でハイビームとロービームを切り替える機能を備えたクルマも増えている。
トヨタ・三菱の「オートマチックハイビーム(AHB)」、トヨタ・レクサスの「アダプティブハイビームシステム(AHS)」、日産・スバルの「ハイビームアシスト」、ホンダの「ハイビームサポートシステム」、マツダの「アダプティブLEDヘッドライト(ALH)」など、呼び方は様々だが、周囲の状況に応じてハイビームに切り替えて歩行者の早期発見など安全運転をサポートする目的に変わりはない。

ちなみに、2020年4月以降に発売される新型車には、暗くなるとヘッドライトが自動で点灯する「オートライト」機能が義務づけられている。

画像: PRIUSα オートマチックハイビーム [AHB] 【技術】 youtu.be

PRIUSα オートマチックハイビーム [AHB] 【技術】

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画像: Audi TT マトリクスLEDヘッドライト イメージムービー ※欧州仕様車 youtu.be

Audi TT マトリクスLEDヘッドライト イメージムービー ※欧州仕様車

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Audi TT マトリクスLEDヘッドライト イメージムービー ※欧州仕様車
独立したLEDで構成された「LEDハイビーム」を使って、対向車や前方を走るクルマに直接光を照射しないように自動でコントロールする。

画像: デイズルークスのハイビームアシスト ハイ/ロー自動切り替えのヘッドランプは軽自動車にも採用されている。前方検知用のカメラで、先行車や対向車のライト、道路周辺の明るさを検知し、ハイビームとロービームを自動で切り替えている

デイズルークスのハイビームアシスト
ハイ/ロー自動切り替えのヘッドランプは軽自動車にも採用されている。前方検知用のカメラで、先行車や対向車のライト、道路周辺の明るさを検知し、ハイビームとロービームを自動で切り替えている

(文:鈴木ケンイチ/Webモーターマガジン編集部) 2017.5.8

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