ETCの利用率は88.8%(2017年1月・NEXCO東日本調べ)。そのうち、ETC2.0の同時期の利用率は10.1%。10台に9台が利用しているETCだが、ETC2.0ってよく考えるとどんなものなのかわからない。いま、ETC2.0に買い換えるメリットってあるの?

ETC2.0は、2016年から始まった新サービスに注目だ

ETCは、高速道路の出口で、自動で料金の支払いができるだけだった。
ETC2.0は、かつてDSRCサービス(=ITSスポットサービス)と呼ばれていたもの。料金自動収受に加え、高速道路上に設置された1600カ所のITSスポットから、交通情報などを受け取る機能が追加されている。

提供される情報は、
1)この先の道路上に落下物や合流注意地点、急カーブがあるのを教えてくれる安全運転支援。 ※ETC2.0対応カーナビが必要
2)最大1000km分の広範囲の道路交通情報。例えば、郊外から首都圏に入る場合は、首都圏全体の渋滞情報を受信できる。ETC2.0対応カーナビなら最速ルートを案内してくれる。
3)高速道路を走行中に地震が起きた時など、災害発生と同時に、災害の状況とどう行動すべきかをアドバイスしてくれる災害時支援。 ※ETC2.0対応カーナビが必要

画像: まだ首都高を走っているのに、郡山JCTまでの東北道と常磐道の情報が入ってくる。もしどちらかが渋滞していれば、ETC2.0対応カーナビは早く着くルートを案内してくれる

まだ首都高を走っているのに、郡山JCTまでの東北道と常磐道の情報が入ってくる。もしどちらかが渋滞していれば、ETC2.0対応カーナビは早く着くルートを案内してくれる

画像: ブラインドコーナーを抜けたら、渋滞の最後尾だった(汗)…なんて経験ありませんか。ETC2.0車載器+対応カーナビなら、注意すべきポイントを事前に教えてくれる

ブラインドコーナーを抜けたら、渋滞の最後尾だった(汗)…なんて経験ありませんか。ETC2.0車載器+対応カーナビなら、注意すべきポイントを事前に教えてくれる

またSA/PAや道の駅などに設置されたITSスポット受信エリアにクルマを駐めると、ETC2.0専用の情報サイトにアクセスできる。地域の観光情報や施設情報などが用意されているのだが、筆者の経験では残念ながら内容はイマイチだった。 ※ETC2.0対応カーナビが必要

ETC2.0の真価は、2016年から始まった新サービスにある。
まず、2016年4月から圏央道の料金水準が約2割引になった。例えば、入間-境古河間(62.1km)の場合、2016年3月までは普通車2310円だった料金が、ETC2.0以外は2140円、ETC2.0車は1810円になっている。
東名の大井松田から東北道の久喜まで、一度都心に入るルートと、遠回りだけど圏央道を通るルートで比べてみると、
ETC車は4160円→3870円(普通車)
ETC2.0車は4160円→3420円(普通車)
つまり、圏央道をよく使うドライバーなら、ETC2.0に乗り換えるのが正解。また、帰省などで高速道路を長距離走るドライバーも、はるか先の交通情報がわかるのは大助かりだ。

今後は、災害や事故による通行止めのため高速道路を一度降りて再進入した場合も、走行した際の料金が適用されたり、渋滞を避けたルートを走ると高速道路料金が割引になるサービスなども検討されている。

画像: パナソニック GPS付きETC2.0車載器「CY-ET2600GD」

パナソニック GPS付きETC2.0車載器「CY-ET2600GD」

画像: カロッツェリア ETC2.0ユニット「ND-DSRC3」

カロッツェリア ETC2.0ユニット「ND-DSRC3」

(文:鈴木ケンイチ/Webモーターマガジン編集部) 2017.5.17

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