Motor Magazine誌ではLongterm Reportと題して、テスト車をある程度の期間にわたって実際に乗って使用してみたレポートを紹介しています。今回は、その中から2014年10月から2016年11月までの2年間あまりで3万6000kmほど走行したフォルクスワーゲン ハイアップ!をねちっこくまとめた記事のレポートを、順を追ってこちらでご紹介させていただきます。[出典:Motor Magazine 2015年4月号]

第1回 1カ月目 2688km
今月の走行距離:361km 燃費:361km÷25.8L=14.0km/L
2014年10月15日〜10月24日

年甲斐もなくちょっとドキドキする出会い。

画像: 本格的な印象は次回からお伝えしたいが、率直に言って実に気持ち良く走ってくれる。日本の道路なら、たとえそれが高速道路であっても十分に、いや十分以上に流れに乗って走れる感覚だ。ただ、安全でスムーズかつ迅速な運転をするためには、周囲の状況を見極めつつ積極的なアクセルペダルとセレクターの操作が必要。そして、これがまた楽しいのだ。だいぶ年下の異性と楽しくデートしてるような感覚、とでも表現したい高揚感がある。

本格的な印象は次回からお伝えしたいが、率直に言って実に気持ち良く走ってくれる。日本の道路なら、たとえそれが高速道路であっても十分に、いや十分以上に流れに乗って走れる感覚だ。ただ、安全でスムーズかつ迅速な運転をするためには、周囲の状況を見極めつつ積極的なアクセルペダルとセレクターの操作が必要。そして、これがまた楽しいのだ。だいぶ年下の異性と楽しくデートしてるような感覚、とでも表現したい高揚感がある。

見事なまでに真っ赤なボディカラーが何とも眩しいアップ!がやってきた。そう、これまで2年2カ月にわたってお届けした全長478mm/全幅1820mm/全高1560mmという堂々たるボディサイズを備えたDセグメントワゴン「パサート オールトラック」に代わる次なるテスト車である。アップ!のボディサイズは、全長3545mm/全幅1650mm/全高1495mmなので、かなりのダウンサイジングが敢行されることになったわけだ。パワートレーンの面でも、パサートオールトラックの最高出力115kW(211ps)、最大トルク280Nm(28.6kgm)の2.0TSIエンジンと6速DSG、そして4WDシステムの4モーションという組み合わせから、ハイアップ!の最高出力55kW(75ps)、最大トルク95Nm(9.7kgm)の1.0MPIエンジンに5速AMTのFFというコンビネーションへの転換である。

これから長いお付き合いになるテスト車両は4ドアのハイアップ!

画像: カタログなどでのモデル名は、欧文表記での「high up!」に統一されているがこのページでは基本的に「ハイアップ!」とカタカナで記していくつもりだ。

カタログなどでのモデル名は、欧文表記での「high up!」に統一されているがこのページでは基本的に「ハイアップ!」とカタカナで記していくつもりだ。

新たなMMアップ!号のグレードは、フロントフォグランプ、6スピーカーシステム、リアのパークディスタンスコントロール、クルーズコントロール、マルチファンクションインジケーター、前席シートヒーター、レザー3本スポークステアリングホイール、185/55R15サイズタイヤとアルミホイールを標準装備する上級モデル、4ドアのハイアップ!で車両価格は193.2万円(2014年10月当時/現在の最新仕様モデルは189.0万円[なんと、車両価格だけで見るといまの方が下がっている!])となる。ちなみに、パサートオールトラックの車両本体価格は518・4万円(2014年10月当時、現在はラインナップなし)だ。

「これでも十分に満足できそうだよな」という好印象。

画像: ボディがトルネードレッド色のハイ アップ!は、ダッシュボード上部がブラック/ダッシュパッドがレッド/ダッシュボード下部と内装がベージュという仕様。

ボディがトルネードレッド色のハイ アップ!は、ダッシュボード上部がブラック/ダッシュパッドがレッド/ダッシュボード下部と内装がベージュという仕様。

これまでアップ!には、企画の取材車として何度も試乗する機会があり、その度に「これでも十分に満足できそうだよな」という好印象は得ていた。しかし、こうしてテスト車として日常的に接するのは初めてのことで、そうした意味でこのダウンサイジング体験がいったいどのような実感をもたらしてくれるのかということには、自分としても大きな関心があった。

エンジン始動時には、ちょっとした「間」を待つべし。

画像: ベージュ/サルサレッド/グレーという軽快な色合いのフロントシート。

ベージュ/サルサレッド/グレーという軽快な色合いのフロントシート。

そして乗り換えた瞬間、まずはとまどってしまった。アップ!はエンジン始動時、ブレーキペダルを踏んでキーをひねってからセルモーターが回り出すまでに、ちょっとしたタイムラグがある。最初、その一瞬の存在を理解していなかったので「あれ、反応しない?」と慌ててしまったのだ。キーを元の位置に戻して、セレクターがNの位置にあるかどうかを確認、再びキーをひねるものの、やはり「間」を待てず、頭の中に「?」マークが浮かぶ。もちろん試している内にその独特の流儀を理解したので今では大丈夫だが、何とも恥ずかしい最初のドキドキ体験であった。

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