F1も序盤から中盤戦へと突入、伝統のモナコGPが開催された。ここでフェラーリが完全勝利。「モナコを制する者がシリーズを制す」とも言われる重要なレースで、いよいよ今年の勢力図が見えてきた。
フェラーリが一歩抜け出す
3月に開幕したF1グランプリも、第5戦スペインGPを終えたところで、セバスチャン・ヴェッテル104点(フェラーリ/2勝)、ルイス・ハミルトン98点(メルセデスAMG/2勝)、バルテリ・ボッタス63点(メルセデスAMG/1勝)、キミ・ライコネン49点(フェラーリ/0勝)と、フェラーリとメルセデスAMGの一騎討ちの様相を呈している。大幅なレギュレーション変更が行われ、今年はメルセデスAMGの独走とはいかず、むしろフェラーリの元気さが目立つ展開となっている。
そんななか行われた第6戦モナコGPでも、予選からフェラーリ勢が速さを見せ、ライコネンとヴェッテルがフロントロウを独占。メルセデスAMGでは、ボッタスが3位に入ったものの、ハミルトンはQ2で失敗して予選13位に沈んだ。なお、マクラーレン・ホンダが好調で、アロンソの代役として登場したジェンソン・バトンとストフェル・バンドーンともにQ3に進出している。
決勝はスタートからフェラーリ勢がレースをリード。ライコネン→ヴェッテルの順で周回を重ねる。快晴のモナコだったが、タイヤの摩耗も心配なく、勝敗を分けるポイントはたった1回のピットストップとなった。3位を走るボッタスのタイヤ交換にあわせてピットに入ったライコネンに対し、タイヤ交換を先に伸ばしたヴェッテルが逆転。今季3勝目を飾ることになった。
一方、予選13位のハミルトンは集団の中で動きがとれず7位入賞が精一杯。これでヴェッテルとハミルトンの差は25点に広がった。ちなみに予選好調だったマクラーレン・ホン勢はパワートレーンの交換などでグリッドを後退されて苦戦、バトン、バンドーンともにクラッシュでリタイアしている。
F1グランプリも、6月からいよいよ本格的な夏のヨーロッパラウンドが始まる。