「オヤジグルマ(失礼!)」のイメージが強かったカムリが、フルモデルチェンジですべてを一新。美しいデザインに加え、意のままの走りを実現したという。さて、その走りっぷりを竹岡レポーターが試す!

外観も内装も、理屈抜きにカッコいい!

1980年にセリカ カムリとして誕生した当初は、2ドアクーペのセリカに対し、4ドアのスポーツサルーンとして登場したのですが、82年にFF化されてからは、お父さんのクルマ一直線。
そこがウケたのか?! アメリカでは、どれにしようか迷ったときに選んでおけば間違いのない、食パンやバニラアイスクリーム的な存在…って、そんな消極的なチョイスの仕方を聞かされたら、いくら人気があると言われてもやっぱり寂しいですよね。そこで今回、積極的に選んで乗ってもらうクルマになるために、大改革が行われたんです。

テーマは「理屈抜きのカッコ良さ」と「意のままの走り」。実は今回、プラットフォームはTNGAによりモジュール化され、それに合わせてパワートレーンも新しくなるなど、全部心機一転変えることができるという大チャンスに当たったんだそう。実はこれほどのチャンスが訪れるタイミングって、なかなかないんだそうですよ。
だからこそキャッチフレーズは「ビューティフル・モンスター」と、気合いが入っています。試乗後にチラリとフェイスブックにアップしたら、あまりの反響の大きさに私がビックリする始末。もしやセダンの復権なのか?と、思ってみたりして。
そんな気持ちで改めて眺めてみると、新型カムリは確かにカッコイイんですよね。これにはイマドキのクルマにしては珍しく、フードが40mm全高が25mm下げられたことに要因があるように思います。これもTNGA効果なんですよね。

個人的にはCピラーまわりがイカしてる感じがしましたが、驚いたのはインテリア。かなり凝ったラインの挑戦的な仕上げになっていましたが、最近のオジサマたちはオシャレに気後れしませんから大丈夫でしょう。FFだけあって後部座席も広いですから、パッケージングとしても文句ナシです。
小柄な私としては、ヒップポイントが下げられたと聞いて、ドライビングポジションが心配でしたが、エアコンユニットをコンパクト化するなどしてダッシュパネルを低く、インパネを薄くし、またAピラーを細く見せることで、視界はバッチリ確保されていました。

そして、走ってみたらスゴかった! 2.5L+モーターのTHS II(通称第4世代)というパワートレーンは、中間加速域でモーターが積極的にアシストして、走りにダイレクト感があるんです。ブレーキもステアリングも違和感はまったくないし、ボディとの一体感が高いためハンドリングも気持ちイイ。乗り心地も申し分ナシの高レベル。唯一気になったのは、意外と入ってくるHVっぽい音くらいで、静粛性もなかなか。
さらに、ACC(アダプティブ・クルーズコントロール)の設定速度が180km/hまでOKになりました。まぁその領域で使うことはないにしろ、実際これまでの速度域では使いにくかったのも事実なワケで、本当に使えるACCになったという感じです。
いろいろな意味で、オジサンのクルマではなくオジサマのクルマと呼びたい。そんなオトコのダンディさが漂う1台でした。
(文:竹岡 圭 写真:井上雅行)

カムリ G レザーパッケージ 主要諸元

全長×全幅×全高:4885×1840×1445mm
ホイールベース:2825mm
重量:1600kg
エンジン:直4 DOHC+モーター・2487cc
最高出力:131kW(178ps)/5700rpm+88kW(120ps)
最大トルク:221Nm(22.5kgm)/3600-5200rpm+202Nm(20.6kgm)
システム最高出力:155kW(211ps)
JC08モード燃費:28.4km/L
ミッション:電気式無段変速機
タイヤ:235/45R18
価格: 419万5800円

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