“欧米では販売されてるんだから、日本にも持ってくればいいじゃん”という話はよくあること。それだけ惹きつけられるクルマだという意味もあるので、メーカーとしてはうれしい悲鳴でもあるだろう。日産スカイラインクーペもそんな魅力的なモデルのひとつ。東京モーターショー2017に出展されることを期待していたのだが…。
日産の次期スカイラインクーペは市場性とサイズの両面で国内での発売は難しい
欧米ではすでにインフィニティQ60として販売されている日産スカイラインクーペ。にも関わらず、日本では販売中止になってからすでに1年以上も経っている。今回の東京モーターショー2017で右ハンドル仕様車の出品を期待、2018年の発売を心待ちにしている人もいるかと思うが…結論から言えば、ショーには出ないし国内販売もない。ウワサは結構飛び交っていたのだが、残念ながらこれが事実だ。

欧米ですでに販売されている美しいフォルムのインフィニティQ60。

インフィニティQ60は昨今の日本市場の動向を考えると導入は難しそうだ。

北米ではすでに2017年7月にフルモデルチェンジしたインフィニティQ60(日本名:スカイラインクーペ)が発表されている。
冷や水を浴びせて申し訳ないが、現在の国内市場動向を見れば、新型のしかも大型の2ドアクーペを投入するのは、よほど条件が揃わない限り難しいのが実情だ。
“すでに欧米では売っているではないか”という声も聞こえてきそうだが、実は右ハンドル仕様を新たに開発するには想像を超えるお金がかかる。左のモノを単に右に移し替えるだけでは済まないのである。さらに国内法規適合というハードルは想像以上に高いのだ。
日産としても根強い人気があることは重々承知しているはずだが、ビジネスである以上、赤字では販売できないのが実情なのだ。
ちなみにスカイラインのセダンは欧米に遅れること約1年、2017年12月20日にマイナーチェンジを実施する。今回の東京モーターショー2017にも市販予定車として出品されている。
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