ミドルクラス・プレミアムSUVのパイオニアであるBMW X3が3代目にフルモデルチェンジして、外観はよりスポーティに、内装はより高級になった。竹岡レポーターが、まずは2Lディーゼルを搭載した20dを試乗した。

カジュアルだけど、高級感もアップ!

1999年にX5の登場とともに始まった、プレミアムSUVというカテゴリー。このX5が爆発的にヒットしたため、もう少し小さいサイズのもいいんじゃない?ということで誕生したのがX3なんですね。
なので、X5に比べて、全体的にカジュアルな雰囲気を持っています。

フルモデルチェンジということですが、従来型と比べると全長とホイールベースは少し長くなったものの、全幅と全高はほぼ同じ。どちらかというと今回の3世代目は、カジュアル感が強まったように個人的には感じました。
でもカジュアルと言っても、いわゆる庶民的なカジュアルではなく、より高級感はアップしているのが今回のポイント。セレブが休日に普段着で外出するような、そんなラフさが感じられるんですよね。

今回の試乗車は2Lターボディーゼルエンジンを搭載していまして、音はけっこう賑やか。室内でもわりと聞こえる部類だとは思いますが、まあカテゴリーがSUVですからややワイルドにそれもいいのかな?なんて思ったりもしたりして。
でも、それとは対照的に走り味の方はずいぶんと洗練されました。何を隠そう先代までは、前後方向のギクシャクした動きが個人的にはあまり好きではなかったのですが、今回は前後重量配分を50:50に近づけるためにホイールベースを伸ばしたと言われるくらいですから、ずいぶんとしなやかな動きの印象が強まったようです。

特に今回は箱根のワインディングロードでの試乗となりましたが、こういうシチュエーションはBMWのSUVが得意技とするところ。BMWは一般的にSUVと呼ばれるところをSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)とこだわって呼んでいるところにも、その自信のほどが伺えます。
それでいてストロークが確保できる足の長さも手伝って、乗り心地は日常使いでも満足のいくものに仕上がっていますから、この点は文句なしです。街中の使用でも、ミドルクラスSUVというだから扱いにくくはありません。都心でも何とか億劫に思わずに使えるサイズなので、毎日のお買い物にも機動力を発揮してくれることでしょう。

このミドルクラスSUVは、個性派揃いでかなりの激戦区。ここのところ、どんどんニューカマーが投入されている目が離せないクラスですから、今後の動向が楽しみですね。
(文:竹岡 圭 写真:玉井 充)

BMW X3 xDrive20d Mスポーツ 主要諸元

全長×全幅×全高:4720×1890×1675mm
ホイールベース:2865mm
重量:1860kg
パワーユニット:直4DOHCディーゼル+ターボ・1995cc
最高出力:140kW<190ps>/4000rpm
最大トルク:400Nm<40.8kgm>/1750-2500rpm
ミッション:8速AT
JC08モード燃費:17.0km/L
タイヤ:245/50R19
価格:710万円(税込)

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