ここまでFR方式にスポットライトをあててきたが、ここでちょっとFFにも目を向けてみよう。FRと同じくフロントにエンジンを搭載する方式で、コンパクトカーを中心に採用されている。では、前輪を駆動するFFが注目されるようになったきっかけとはなんだったのだろうか。

英国MINIが端緒を切る!そのスペース効率は白眉であった

FFは、FRと同様にフロントにエンジンを積む。違いはFRがリアタイヤを駆動するのに対して、フロントタイヤを駆動するところ。重量物がフロントに集中するので常に前荷重状態とも言える。前輪で引っ張るということで、直進性にも優れている。

その歴史も古く、DKWやアドラーなどのモデルに戦前から存在していた。しかし、問題となっていたのは転舵と駆動を支えるドライブシャフトの自在継手だ。当初は、カルダンジョイント(十字継手)やダブルカルダンジョイントなどが用いられていたが、耐久性やスムーズさでは十分とは言えなかった。

画像: それまでもFFは存在していたものの、イシゴニスというMINIのエンジニアが真価を開眼す!

それまでもFFは存在していたものの、イシゴニスというMINIのエンジニアが真価を開眼す!

転機となったのは、1959年に発売されたオースチン、モーリスのMINIの登場だ。コンパクトなボディに大人4人が乗れるというコンセプトで、エンジンを横置きしてトランスミッションをその下に配置されていた。これによって車内スペースを稼ぐFF方式が採用されていた。

このクルマでは十分な実用性能を持つ自在継手「等速ジョイント」を採用することでネガティブ要素を排除。FF車は小さくても内部は広く使えるというメリットがはっきりとした。

ちなみにMINIはモンテカルロラリーなど雪のラリーで大排気量のラリー車を尻目に優勝したことでも世界に大きなインパクト与えたモデルでもある。

文:飯島洋治

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