シトロエンの電気自動車、E-MEHARI(メアリ)が2018年1月に欧州で発売された。その存在感は強烈だ。

此の親にしてこの子あり。初代もやっぱり個性的だった。

1968年から80年代にかけて生産・販売されていた、シトロエンのMEHARI(メアリ)というオフロードカー(レジャーカー)を知っているだろうか。2018年5月でデビューからちょうど50年を迎えるヘリテージモデルだ。日本で正規販売されていないので、実車を見たことがないという人がほとんどだろう。

錆びないABS樹脂ボディを採用して、525kgという軽量さ、さらにトラックのような道具感のある佇まい。さらに、ポップな色合いでちょっとコミカルな雰囲気も感じさせる特異な存在だった。14年間で14万5000台が販売された、当時のシトロエンのアイコン的な存在だったという。

そんなメアリをオマージュした電気自動車コンセプトモデルが2016年のジュネーブモーターショーに登場し、そして2018年1月に欧州で「シトロエン E-MEHARI」として発売された。

フロントマスクは近年のシトロエンらしくC3やC4などに通じる個性的なもの。ただ、フロントウインドウから後ろはなんて言うか、こう…形容しがたいが、まるで鉄板やガラスをつぎはぎしたかのように、出っ張ったりへこんだり、愛嬌と可愛らしさも感じられるデザイン。このあたりがメアリらしさなのかもしれない。

画像: 此の親にしてこの子あり。初代もやっぱり個性的だった。

しかも、初代モデル同様メンテナンスをほとんど必要としないABS樹脂パーツを採用し、乗車定員4名の室内は水洗いできる(!?)ほどの防水加工が施されているというから驚きだ。さらに防錆塗装と耐食性を高めた溶接技術が採用されているという。

2016年に登場したコンセプトカーと同様、この市販モデルも完全な電気自動車だ。166Nmの最大トルクを発生するモーターを搭載して最高速は110km/hと決してハイパワーではないものの、195kmという航続可能距離(NEDC)も考えると必要十分なスペックということなのかもしれない。価格は1万9500〜2万700ユーロ(円換算して約260〜280万円)となっている。

最近は個性の強いモデルが思った以上の人気を得ることがある。もしかしたらこのE-MEHARIも予想以上の販売台数を記録するかもしれない。そうなれば日本への導入も…ないか。

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