いま現在、日本で新車を正規に買うことのできないトヨタ ハイラックスサーフ。1980年代からのクロカンブームの終焉から数年後、日本での販売を終えていた。そんなオフロードモデルはいま、4ランナーという名称で、アメリカで存続している。

初代デビューから約35年。現行型は5代目を数える人気モデル“サーフ”

USトヨタのホームページを何気なく開いていたら、あるクルマを見つけて思わず叫んでしまった。“生きとったんかワレ!”と(仕事中だったので、心の中で)。たくましいボディに前傾したCピラーや台形のフロントグリルなど、昔憧れたクロカン、ハイラックスサーフ(以下、サーフ)の面影を感じたからだ。ただ、名前は「4Runner(フォーランナー)」と書かれている。あれ、思い過ごしだったのか?とも思ったが、実はこれサーフの北米市場での名称なんだという。

ランドクルーザープラドに吸収される形で日本での販売を終了して以来、てっきり絶滅していたと勘違いしてしまっていた。学生の頃、欲しくてたまらなかったモデルが存続していたことに驚き、心踊った。

画像: 北米市場では4Runner(フォーランナー)の名前で販売されている。これが5代目の現行モデルだ。

北米市場では4Runner(フォーランナー)の名前で販売されている。これが5代目の現行モデルだ。

そんなサーフの初代は1984年にデビューし、その名のとおりピックアップトラックのハイラックスをベースとして、荷台にFRP製のキャノピーをかぶせた2人/5人乗りのクロカンだった。当時の流行を反映してか、カタログの表紙には「AMERICAN OFFROAD MACHINE」と書かれ、自由の国に憧れる若者にアピールする言葉がところ狭しと並んでいた。もちろんラダーフレームを採用した本格的オフロードモデルで、これは最新の現行モデルまで引き継がれている。

画像: 初代ハイラックスサーフのカタログ。右下には「アメリカ映画から飛び出してきたようなトヨタの新しい4WD、ハイラックスサーフ。」とある。この2ページだけで、アメリカを表す言葉が6つも使われている。

初代ハイラックスサーフのカタログ。右下には「アメリカ映画から飛び出してきたようなトヨタの新しい4WD、ハイラックスサーフ。」とある。この2ページだけで、アメリカを表す言葉が6つも使われている。

2代目では別体だったキャノピーをやめ、ボディ一体のスチール製ルーフに変更して1989年にデビューしている。1990年代まで続いたクロカンブームに乗って販売台数を大きく伸ばしたという。ボクが憧れていたのもこの世代だ。

3代目では、より乗用車ライクなスタイリングとなって1995年に登場。安価なFRで、車高を65mm下げ、エアロパーツをまとった「スポーツランナー」という、これまでにないスポーティなグレードも登場していた。

クロカンブームも終息した2002年、ハイラックスの名称を残しつつ主要コンポーネンツをランドクルーザープラドと共用してフルモデルチェンジ。しかし、思うように販売は伸びず2009年に販売を終了していた。

そんなハイラックスサーフは北米市場でも、初代から販売されていた。むしろ主戦場は向こうだったようで、日本発売に先行して1983年から「4ランナー」の名称で発売。どの世代もランドクルーザーより安価でスポーティなクロカン・SUVとして北米市場でも高い人気を誇っている。

画像: ラダーフレーム採用のオフローダーという基本コンセプトを変えず、悪路走破性能を高めながら進化を続けている。

ラダーフレーム採用のオフローダーという基本コンセプトを変えず、悪路走破性能を高めながら進化を続けている。

日本で販売を終了したのと同じ2009年に海外専売モデルとして5代目(現行モデル)にバトンタッチ、2014年にビッグマイナーチェンジを受けている。従来モデルにあった4.7L V8(ガソリン)や3L 直4(ディーゼル)エンジンを廃止して、最新型には4L V6エンジンのみを採用している。それでもこのV6エンジン、4.7L V8の264psより高出力な274psを発生するという。

FJクルーザー譲りの強固な4WDシステムにも磨きがかかっている。タイヤの空転をある程度許容することで悪路走破性を高めるA-TRACや、電子制御式リアデフ、ダウンヒル支援制御(DAC)などを標準装備する。

現行モデルもデビューから9年が経過。2017年にSUVのコンセプトカー「FT-4X」がニューヨーク国際自動車ショーで公開されていたこともあり、フルモデルチェンジも近いとのウワサもまことしやかに囁かれている。ピックアップのハイラックスが日本で復活し、さらに今なお高い人気を誇っているSUVジャンル。もしかしたら次期型は日本にも導入なんてことも!?いや、ないですかね。

画像: 2017年にアメリカで公開されたコンセプトカーFT-4X。面影は4ランナーより、FJクルーザー寄りだが。

2017年にアメリカで公開されたコンセプトカーFT-4X。面影は4ランナーより、FJクルーザー寄りだが。

トヨタ 4ランナーの主要諸元(US準拠)

■全長4826×全幅1925×全高1781mm ■ホイールベース:2789mm ■車両重量:1996〜2155kg ■エンジン:4L V6DOHC ■トランスミッション:5速AT ■最高出力:274ps/5600rpm ■最大トルク:377Nm/4400rpm ■駆動方式:FR/4WD

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