これまで日本で正規販売されていない国産ブランドモデルをいくつか紹介してきたが、ここでひとつ海外ブランドのモデルを取り上げようと思う。それがフォード フレックスだ。日本で走っているのは正直見たことないが、この強い個性に惹かれた。

まるでスクールバスのようだと評されたフォード フレックス

アメリカンビッグスリーの一角、フォードが2016年10月に日本市場から撤退したことは記憶に新しい。日本でのシェアは最後期で1%程度だったというが、マスタングやエクスプローラーなどファンの多いモデルも多くラインナップしていた。現在並行輸入で手に入れることもできるが、やはり万全なアフターケアを受けられる正規輸入がなくなったことから、惜しく感じたユーザーも多いことだろう。

そんなフォードが日本市場に進出したのは1925年のこと。撤退までの約90年間、それこそ数え切れない車種が販売されてきたが、もちろんアメリカで販売されているすべてのモデルを国内で購入できたわけでなはない。これはフォードに限った話ではなく、クライスラーやキャデラックなども同様。わざわざ言うまでもないが、とにかくデカすぎるのだ。

アメリカ市場でトップセラーを記録しているピックアップトラック「フォード F-150」なんぞ、全長は5316mm、最大グレードのスーパーキャブは6mをゆうに超える6362mmだ。全幅だって2030mmと超ド級。日本で走ろうものなら道を選ぶことに必死となり、ストレスで胃に穴が開いてしまうかもしれない。

画像: フォードF-150 ラプターをベースにしたチューニングモデル。

フォードF-150 ラプターをベースにしたチューニングモデル。

ただ悔しいことに、そういったデカいモデルたちはとにかくカッコいい。最近人気のコンパクトSUVで表現できるはずもない、サイズを活かした威圧感は正直羨ましい。USフォードのHPで見つけた「フレックス」もまた、威圧感とデザインを押し出したモデルだ。その特徴はなんと言っても、水平基調の長く直線的なフォルムとフローティングルーフだろう。

画像: エクステリアのいたるところに水平基調のラインが配されている。7人乗りだけでなく6人乗りもある。

エクステリアのいたるところに水平基調のラインが配されている。7人乗りだけでなく6人乗りもある。

2005年、フォードはシカゴモーターショーで3列シートの7人乗り・観音開きのドアを装備する「フェアレーン」を発表した。多人数乗りとSUVのクロスオーバーモデルというコンセプト段階からかなりの注目を浴び、2007年に「フレックス」を発表、2009年に発売された。大人気というわけではないようだが、10年近く経過した現在もラインアップしていることを考えると、根強い人気がありそうだ。

走行性能は高いとは言えないようで、ドライビングインプレッションの中には「まるでスクールバスのようだ」と評するコメントもあった。こういったモデルを買う人たちはあまり気にしないかもしれないが、長く重いボディは操作性のいいものではないのだろう。エンジンは2種類あり、どちらも3.5L V6。370ps/475Nmを発生するツインターボと、290ps/344Nmの自然吸気だ。

ボディサイズを見てみると、全長5126×全幅1928×全高1727mm・ホイールベース2995mmとやはりアメリカンサイズだ。と思いもするが、実はこれエクスプローラー(全長5037×全幅2004×全高1778mm・ホイールベース2865mm)と大きく違わない。全幅に至っては76mmせまいことになり、これなら日本で走れないこともない。

これだけデカイのだから価格も跳ね上がるのだろうと考えていたが、価格は円換算して約320万〜405万円と思ったよりお買い得だ。本国で大衆ブランドとして認知されているフォードということもある。グループのリンカーンブランドであれば、こうはいかないだろう。

ちなみにこのボクシーなデザイン、どこか初代のトヨタbBと同じ匂いを感じたのはボクだけではないはず。bBは日本で2000年に登場し、サイオンxBとして北米で2004年から販売されていた。わずか2年ほどという短期間ながらかなり人気を得ていたというから、その影響を少なからず受けていたとも考えられる。

これだけ個性の強い多人数乗りは世界を探しても少ないだろう。製造中止が近い、というウワサも出ているので気になった人は早めにアプローチしたほうがいいかもしれない。

画像: SUVテイストはないが、どこか似たイメージのトヨタbB。(画像はカタログより)

SUVテイストはないが、どこか似たイメージのトヨタbB。(画像はカタログより)

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