悪路をものともしない走破性と静かで快適な乗り心地を提供してくれる。悪路走破性が高くワイルドな印象が強いフォレスターがとってもジェントルに進化。さまざまなシチュエーションで使えるマルチパーパスカーだ。
画像1: 【試乗】スバル フォレスター 2.0XT アイサイトの万能選手ぶりを確認してみた

総合力が高いマルチパーマスカーへと進化

2012年11月に現行のSJ型としてデビューしたフォレスターがマイナーチェンジを実施。さらに魅力的なモデルへと進化した。3年ぶりの改良ということで、その内容は外装のみに留まらず、安全性、操安性、快適性にも及ぶ、大幅な変更内容となっている。

エクステリアはフロントフェイスを一新。ワイド感を強調するフロントバンパーとフロントグリルの採用。テールランプはコの字型のデザインとすることでワイド感とSUVらしいハイト感を演出している。

その中でも、最も注目したいのが運転支援システム「アイサイト」の進化だろう。第3世代へ突入し、バージョン3となった「アイサイト」は新ステレオカメラを採用。これにより視野角と視認距離が40%も拡大しただけでなく、プリクラッシュブレーキや全車速追従機能付クルーズコントロールの性能も進化している。また、先行車のブレーキランプの認識、車線逸脱制御、AT誤後進抑制機能なども新たに追加された。

画像: スイッチ類は機能的にまとめられており使い勝手はいい。メーターは大型で視認性に優れているのも特徴的。

スイッチ類は機能的にまとめられており使い勝手はいい。メーターは大型で視認性に優れているのも特徴的。

今回試乗したのは「2.0XT Eye Sight」。水平対向4気筒直噴ターボエンジンを搭載し、最高出力280psを誇るフォレスターの最上級グレードだ。試乗コースが湖畔のワインディングということで、新設計されたステアリングギアボックスのリニアなハンドリングや足まわりを試すには絶好のチャンスとなった。

間近で見るフォレスターは新デザインのフロントバンパーの影響もあり、ワイド&ハイト感がさらに強調され威圧感さえ感じる。そして質感が高められたインテリアを眺めながらドアを閉めると車外の音を遮断し、サイレントな空間へと誘ってくれる。

今回の改良でフロントガラスの厚みを3.5mmから4.0mmへ、リアガラスは3.1mmから4.5mmへと厚みを増した。ドアシールとシーリング材も増量と追加が適材適所に施され、ひとクラス上の静粛性を実現しているのである。

落ち葉が舞う紅葉まっただ中のワインディングに入るとジェントルだったフォレスターが本領を発揮。足まわりも大幅な改良を受け、前後サスペンションをはじめ、クロスメンバー剛性、ステアリングギア比などの細かい部分まで見直された。一見するとソフトに思えたサスペンションは、キツいコーナーでも驚くほど踏ん張り、自分が描いたラインをトレースしてくれる。かといって乗り心地が硬いと言えば答えはノー。SUVらしからぬリニアなハンドリングとしなやかで上質な乗り心地を見事に両立している。

280psを発揮するターボエンジンは、3L NAエンジンのようなジェントルなフィーリング。それでも4000rpm以上からはターボの醍醐味を存分に味わわせてくれた。

ひとつ残念だったのは、今回新たに追加された「アダプティブドライビングビーム」が試せなかったこと。これは対向車や先行車を検知し、ハイビームの照射範囲をコントロールする機能。次回の試乗ではぜひ体感したい。(文:黒田健一/写真:玉井充)

画像: オプションのパワーリアゲートスイッチには、新たに照明が追加されて、使い勝手が向上している。

オプションのパワーリアゲートスイッチには、新たに照明が追加されて、使い勝手が向上している。

●主要諸元〈フォレスター 2.0XT アイサイト〉
全長×全幅×全高=4595×1795×1715mm 
ホイールベース=2640mm 
車両重量=1610kg 
エンジン=水平対向4気筒DOHCターボ 1998cc  
最高出力=206kW(280ps)/5700rpm 
最大トルク=350Nm(35.7kgm)/2000~5600 
トランスミッション=CVT 
駆動方式=4WD 
JC08モード燃費=13.2km/L 
タイヤサイズ=225/55R18 
車両価格=3,128,760円 
※取材車のボディーカラーはセピアブロンズメタリック。

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