新世代レンジローバー「ヴェラール」のドキュメンタリー動画が、公開されている。新しいランドローバーブランドの象徴とも言えるスタイリングが完成するまでのプロセスに加え、デザイナーたちのコメント入りで見ごたえあり。公道を疾走する威風堂々とした姿には、思わずため息が出そうだ。
約15分間に凝縮された開発者たちの想い、その挑戦
新時代の「レンジローバー」として「ヴェラール」がワールドプレミアを飾った舞台は、英国ロンドンのデザインミュージアムだった。1989年に完成したこの美術館は、モダン・デザインを専門に集めた「世界初」の施設。ヴェラールもまた、そこに「現代アートのひとつ」として展示されるという。
フォルムはあくまでスレンダー、無駄なアクセントラインなどを配したすっきりとした印象が際立つ。そんなヴェラールの鮮烈なたたずまいを、開発者たちは「Blade(刀身)」と呼んでいる。チーフデザインオフィサーのジェリー マクガバンは、このモデルが「RANGE ROVERブランドにModernity(近代的)という新しい要素をもたらす」と語る。ブランドにとっても、まさしく「モダンアート」。ちなみに初代レンジローバーは、「工業デザインの模範的作品」として、パリのルーブル美術館に展示されたのだとか。
もっともこのヴェラール、展示されている姿も確かに美しいけれど、ドキュメンタリー動画「The Crafting of Simplicity」の中で走り回る姿は、ひときわ生き生きと輝いて見える。陽光を浴びながら疾走し暗い森の中を駆け抜ける映像には、思わずため息が出そうになった。