日本でも4月6日に予約受付が開始された新型911GT3。自然吸気4L水平対向エンジンは500psを発生! そんなスーパーカーに河村康彦氏が乗った。
画像: 空力によるダウンフォースが発生するフィン付リアディフューザーを備えたアンダーボディパネル、フロント&リアスポイラーを持つ。

空力によるダウンフォースが発生するフィン付リアディフューザーを備えたアンダーボディパネル、フロント&リアスポイラーを持つ。

高回転型自然吸気エンジンを持つGT3

『ポルシェ』と名の付くモデルは、それが何であってもサーキットを疾走する姿が思い浮かぶもの。そんな中にあっても、「これこそが、“サーキットに最も近い”1台」と断言したくなるのが、GT3というグレード名が与えられた911だ。

今から半世紀以上も前に初代モデルが誕生した、誰もが知るポルシェ911。そこに、初めてGT3というグレードが設定されたのは1999年のこと。

“普通の911”とは別モノのレーシングテクノロジーを満載した高回転/高出力型の自然吸気エンジンに、サーキット走行を念頭に置いたシャシやエアロパーツを組み合わせたこのグレードは、ベース車両がモデルチェンジを行うたびに進化を遂げ、スピード性能に磨きをかけた。ここに紹介するのは、991後期型をベースとした、数えて6代目となるモデルだ。

画像: そびえ立つカーボン製のリアウイング。車高は911カレラSより25mm低められる。

そびえ立つカーボン製のリアウイング。車高は911カレラSより25mm低められる。

9000rpmまで引っ張る快感

後席を廃し、防音・遮音材までもを削って軽量化に努めたボディに、そんなサーキット生まれのエンジンを積んだ結果の加速シーンは、当然何とも刺激的! 電光石火の素早い変速を実現させるDCT仕様でも、従来型ではリスト落ちをしていながら強い要望に応じて今回”復活”となったMT仕様でも、アクセル操作に敏感に反応する自然吸気エンジンを、快音とともに9000rpmまで引っ張るのはこの上ない快感だ。

画像: 10000rpmまで刻まれたタコメーター。

10000rpmまで刻まれたタコメーター。

画像: スピードメーターは350km/hスケール。

スピードメーターは350km/hスケール。

一般路走行では、歴代GT3史上で最良の快適性に驚かされたフットワークは、サーキットに到着してレーシングスピードへと達すると、今度はノーズの軽いRRレイアウトが実現させるシャープそのものな身のこなしや、空力性能の良さも実感させられるグリップ能力の高さに、また新たな驚きを味わわされることになった。

過酷さで知られるニュルブルクリンクの旧コースを「従来型よりも12.3秒も速く周回する」という最新のGT3は、現在では数多く用意される911ラインアップの中にあっても、やはり特別な1台そのものなのである。

最新型の最大の特徴は、フルモデルチェンジが図られたエンジン。500psを発する4Lのユニットは、911GT3カップカーや911RSRといった、最新のレーシングマシンに搭載されるものとほぼ同様の内容の持ち主。最高出力を8250rpmという高い回転数で発生し、許容回転数は9000rpmに達するという点も、その生い立ちを証明するかのようだ。

画像: パフォーマンス志向の7速ポルシェ ドッペルクップルング(PDK)を標準装備。

パフォーマンス志向の7速ポルシェ ドッペルクップルング(PDK)を標準装備。

画像: ョートストロークシフトの6速GTスポーツマニュアルトランスミッションをオプションで用意する。

ョートストロークシフトの6速GTスポーツマニュアルトランスミッションをオプションで用意する。

911GT3主要諸元

●サイズ=4562×1852×1271mm●ホイールベース=2457mm●エンジン=対向6DOHC 3996cc●最高出力=500ps/8250rpm●最大トルク=460Nm/6000rpm ●車両価格=2115万円

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