いま見るとアンバランス感がたまらなくかわいいのが初代ミニカトッポ。初代ワゴンRが発売されたのが1993年なので、「ハイト系軽ワゴン」の先駆けとも言えるのがこの1台です。1990年、バブル景気が衰退していったのがこの年でした。

初代ミニカトッポってどんなクルマ?

ミニカは、1962年に登場した三菱自動車(当時は新三菱重工業)初の軽自動車。2011年に販売が終了するまで、8代、およそ半世紀も続いたモデルだ。

1990年1月1日に、軽自動車の新規格が施行され、その規格に対応して1990年2月21日に登場したのが、新サイズになったミニカ。これは、前年に登場した6代目ミニカをベースに、エンジン排気量を660cc化。さらにバンパーで30mm、ボディ本体で70mm拡大したモデルだ。このタイミングで、商用バンの「ミニキャブ」、軽トラックの「ミニキャブトラック」もボディサイズ/排気量を拡大して登場している。

その「新規格ミニカ」と同時に発売されたのが、初代ミニカトッポだ。当時はバブル景気真っ盛り。遊びやレジャーにも気軽に使えるセカンドカーの要求も高まっており、それに対応した新しいコンセプトの1台だった。

特徴は、ミニカに比べて230mm高いルーフ。全高1695mmで、そのヘッドルームの余裕を活かし、ミニカより30mm高いシートポジションを採用、見晴らしの良い快適なポジションを実現した。

ボディの特徴としては、運転席側のドアが助手席側よりも小さい「左右非対称ドア」を採用したこと。左側(歩道側)は、後席へのアクセスがしやすい大型ドア、右側はドライバーの狭い場所での乗り降りしやすさを重視して小型ドアを採用している。

バックドアは横開きタイプ。さらに跳ね上げ開閉式のガラスハッチが設けられていた。

乗用車は「セダン」、商用車は「バン」という名前となる。エンジンはミニカと同じ660ccを搭載。「セダン」はSOHC5バルブキャブ/DOHC5バルブキャブ/DOHC5バルブECIマルチの3種類、「バン」はSOHCの1種類が用意された。

1993年には2代目にフルモデルチェンジ。1998年には軽自動車規格の改正があり販売が終了になった。ここでミニカトッポの車名は消え、後継車種は「トッポBJ」名になった。

ハイト系軽自動車の代表モデルとなった初代ワゴンRが発売されたのは1993年のことだから、ミニカトッポはその先駆けとも言える歴史的な軽自動車、ということもできる。

画像: 初代ミニカトッポ。車高の高さだけでなく、左右のドアの大きさが違うのが特徴。

初代ミニカトッポ。車高の高さだけでなく、左右のドアの大きさが違うのが特徴。

車両価格(当時)

セダン 2WD「Q」 82万3000円(5速MT)/86万6000円(3速AT)
セダン 2WD「Q2」 89万3000円(5速MT)/93万6000円(3速AT)
セダン 4WD「Q4」 99万8000円(5速MT)/105万1000円(3速AT)
バン 2WD「C」 59万8000円(4速MT)/66万円(3速AT)

1990年には何があった?

ニュース

●バブル経済崩壊で株価暴落
●F1日本グランプリで鈴木亜久里氏が日本人初となる3位入賞
●スーパーファミコン発売

ヒット曲

●おどるポンポコリン B.B.クイーンズ
●さよなら人類 たま
●今すぐKiss Me LINDBERG

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