2018年モデルから INGENIUM(インジニウム)エンジンを全機種に搭載したレンジローバー・イヴォーク。ディーゼルも新たに搭載されたが、まずはガソリン車のインプレッションからお届けしよう。

スタイルも、走りも、今なお新鮮!

レンジローバー初のラグジュアリー・コンパクトSUVがイヴォーク。日本では2011年の東京モーターショーでお披露目され、翌年3月に発売されたから、発売以来もう6年を経たことになる。
その間に、このカテゴリーには多くのライバルが登場してきたが、イヴォークはけっして色あせていない。中核の5ドア、スタイリッシュなクーペ(3ドア)に加えてコンバーチブルも登場。そして2018イヤーモデルでは、高効率・低燃費の新世代エンジン「インジニウム(ガソリン/ディーゼル)」を搭載した。

試乗車のグレードは5ドアのHSE ダイナミック。ラインアップでは中の上くらいに位置する(とはいえ、エンジンスペックは全車種同じ)。
2016モデルでフェイスリフトを受けたエクステリアは基本的に変わらないが、レンジローバー・ブラザーズ(?)の末弟らしい威厳ある顔つきとスタイリングは、いまも新鮮だ。
インテリアも、HSEダイナミックでは本革パワーシートやアルミニウムパネルが奢られ、スポーティかつ上質な雰囲気でまとめられている。

スターターボタンを押し、ダイヤルセレクターをDに入れて、走り出す。
インジニウム エンジンは出足からけっこうパワフルで、ターボラグもない。従来のエンジンとパワースペック的には変わらないのだが、初期加速はかなり良くなっている。
9速ATの変速は緻密で、変速ショックも少ない。1250rpmから最大トルクを発揮する設定になっているというエンジンとの相性も良く、効率の良い回転域をうまく使っているようで、従来のエンジンより15%の燃費向上を実現しているという。
ちなみに9速100km/hで走行中のエンジン回転数は約1550rpmだが、その回転域でも十分トルクフルだ。

このクラスのSUVとしてはハンドリングの良さが評価されていたイヴォークだが、その良さは変わらない。車重は1.9トン近くあるし、ドライバーの目線もけっこう高いが、そうした点をあまり意識せずにワインディングを走ってしまう。
今回、スペック的によく似たボルボXC40と少し乗り比べてみた。軽快さではXC40が上だが、どっしりとした安定感はイヴォークが優っていた。

兄弟譲りの4WD性能はもちろん、先進の安全運転支援装備も充実。
プラットフォームやパワートレーンを共有し、「ジャボーク?」と揶揄されているジャガー E-PACEとも、乗り比べてみたいものだ。
E-PACEのほうがスタイル的には女性受けしそうだが、かつては「砂漠のロールスロイス」と呼ばれたレンジローバーのブランドに憧れる男子なら、やはりイヴォークをチョイスしたい…かな。
(文:篠原政明 写真:井上雅行)

レンジローバー・イヴォーク HSE ダイナミック(ガソリン) 主要諸元

全長×全幅×全高:4355×1900×1660mm
ホイールベース:2660mm
重量:1880kg(パノラミックグラスルーフ装着車)
エンジン:直4DOHC+ターボ・1995cc
最高出力:177kW<240ps>/5500rpm
最大トルク:340Nm<34.7kgm>/1750rpm
ミッション:9速AT
JC08モード燃費:10.6km/L
タイヤ:245/45R20
価格:709万円(税込)

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