いまも続く高級乗用車、センチュリーの起源といえるクルマがこのクラウン・エイトだ。2代目クラウンをベースにボディを拡大。全長4720mm、全幅は1845mmと堂々としたモデルだった。日本の乗用車としてははじめてV型8気筒エンジンを搭載したクルマでもあった。

クラウン・エイトってどんなクルマ?

クラウン・エイトはいまから55年前、1964年(昭和39年)の今日、4月20日に発売された、大型の高級乗用車。

1962年に登場した2代目クラウンは、当時の小型乗用車規格のボディサイズで登場したが、このクラウン・エイトは2代目クラウンをベースとしながら全長は110mm/全幅は150mm大きい、「本格的な大型乗用車」として登場した。

注目は、日本で初めてのV8エンジンを搭載したこと。2599ccのOHVエンジンで、115ps/20.0kgmを発生。オールアルミ製だった。ちなみに2代目クラウン(デラックス)は1897ccの直4OHVエンジンだった。

画像: スリーサイズは4720×1845×1460mm。ちなみに車幅の1845mmは、「クラウン」と名の付くモデルの中でいちばん幅が広い。

スリーサイズは4720×1845×1460mm。ちなみに車幅の1845mmは、「クラウン」と名の付くモデルの中でいちばん幅が広い。

このクラウン・エイトは、最高級車としてさまざまな機能を搭載。トヨグライド・オートマチックをはじめ、パワーウインドウ、マグネットロックドア、コンライト(ライトコントロール)などを標準装備。またオプションとしてもパワーリクライニングシート、オートドライブ(=クルーズコントロール)など、現在のクルマにも繋がる装備を50年以上前に設定していた。

その後、1967年まで生産。その年の9月に発売されたセンチュリー登場と同時に販売を終了している。クラウン・エイトは、高級大型乗用車「センチュリー」の前身であり、トヨタにとってエポックメイキングな1台といえる。

画像: 日本初のアルミ製V8エンジンを搭載。115ps/20.0kgmのスペックだった。圧縮比は9.0。

日本初のアルミ製V8エンジンを搭載。115ps/20.0kgmのスペックだった。圧縮比は9.0。

画像: インテリア。トランスミッションはトヨグライド2速AT。フロアシフトの4速MTや3速オーバードライブ付きコラムMTもあった。

インテリア。トランスミッションはトヨグライド2速AT。フロアシフトの4速MTや3速オーバードライブ付きコラムMTもあった。

画像: 発売当初はフロントベンチタイプ固定式。後にセパレートシートや電動リクライニング付きベンチシートも登場した。

発売当初はフロントベンチタイプ固定式。後にセパレートシートや電動リクライニング付きベンチシートも登場した。

画像: 最高速度は150km/h、カタログ燃費は2速ATが10.0km/L、4速MT/3速OD付きMTが11.0km/L。

最高速度は150km/h、カタログ燃費は2速ATが10.0km/L、4速MT/3速OD付きMTが11.0km/L。

車両価格(当時)

クラウン・エイト 165万円(東京)

1964年(昭和39年)には何があった?

ニュース

●東京オリンピック
●東海道新幹線開通(東京〜大阪)
●ケネディ大統領暗殺

ヒット曲

●明日があるさ 坂本九
●幸せなら手をたたこう 坂本九
●君だけを 西郷輝彦

画像: 発売された1964年は、東京オリンピックが開催された年。カタログにもあの有名な、亀倉雄策デザインの東京オリンピックポスターが登場する。

発売された1964年は、東京オリンピックが開催された年。カタログにもあの有名な、亀倉雄策デザインの東京オリンピックポスターが登場する。

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