モータージャーナリストとして活躍中の竹岡圭による全日本ラリー選手権への挑戦が「圭rally project」。参戦2年目となる今年は、新しいマシン、アルファロメオ・ジュリエッタで参戦する。今回はマシン製作からシェイクダウンまでのレポートをお届けしよう。

ジュリエッタはパーツがなくてマシン製作は難航

5月24日、ようやく走れました! 圭ラリープロジェクト2018参戦マシン、アルファロメオ・ジュリエッタ@スポーツランドやまなし。なのですが、実はまだ完成度7割、いや6割といったところなんです…(涙)。

この車高の低さをご覧いただいてもおわかりだと思いますが、実は足回りはまだ純正。ショックアブソーバとブレーキとホイールが間に合っておりません(笑)。キャロッセ製ショックアブソーバと、ウィンマックス製ブレーキは、我チームの第1戦となる6月7日〜のモントレー2018に間に合う予定ですが、実はすったもんだがありましてホイールは…状態なんです。

というのもジュリエッタのホイールはサイズが特殊なんですよ。PCD110の5穴の7.0Jのオフセット
35の15インチ! さらにグラベル用のラリータイヤって、現在16インチ以上の設定がないのです…(世界中探してもらったけど設定はナシ)。

思い返せば、昨年のアバルト500RALLY R3TもPCD98というサイズに泣かされました。もう〜イタリア人! PCD100じゃダメなんですか〜!と何度叫んだことか…。

画像: これはノーマルホイール。

これはノーマルホイール。

というわけで、ホイールの夢を見るほど世界中を探し回ったところ、BORBETというドイツのホイールにかつてこのサイズがあったことがわかりました。それからネットオークションを睨み続けること1週間! そしたら出たんですよ! もちろん即決価格で落札。さらにあと2セット落札して、合計3セット+αを確保。もう出てこないので私ったら、やはりとってもツイているのでしょうね。

ちなみにこの状態を見かねたレイズさんが手を差し伸べてくださいまして、ラリー北海道からはレイズ製ホイールになりますのでご安心ください。モントレー、カムイの2戦は、なんとかこのセットで乗り切るべくがんばります〜。

とまぁ、ホイールひとつとってもテンヤワンヤなわけですから、マシン作りはさらに困難を極めております。ロールバーもアンダーガードも全部一品モノ。安全第一でしっかり作りましたので、相当に重たい…。

後部座席は外しましたが、それでも100㎏は重くなっているので、車重は1500㎏くらいか? 昨年のアバルトちゃんが1080㎏でしたから、と〜っても重たく感じます。これに加えてまだマッドフラップとか、なんやらかんやら装着しますからね…。

あと、装着でギリギリ間に合わせてもらったのは、T.M.ワークス製の「鹿ソニック」。なんたって一昨年、生まれて2回目のラリーのリエゾン区間中、鹿に当て逃げされてリタイヤを余儀なくされている私は、この製品の完成を待ち望んでおりました!

時速60㎞以上は鹿笛で対策、時速60㎞以下は鹿ソニックで対応。つまり低速度域でも鹿避けできるというのが鹿ソニックの特徴なんです。もちろん、ラリーカー以外でも使えますから、鹿出没でお悩みのみなさまは是非チェックしてくださいね〜。

画像: 人間には聞こえない音を出し、鹿や小動物を寄せ付けない「鹿ソニック」。時速60km以上で鹿笛と組み合わせて、全車速域をカバー。問い合わせはT.M.ワークスへ。

人間には聞こえない音を出し、鹿や小動物を寄せ付けない「鹿ソニック」。時速60km以上で鹿笛と組み合わせて、全車速域をカバー。問い合わせはT.M.ワークスへ。

2ペダルの走らせ方をたくさん走って習得

画像: シェイクダウン@スポーツランドやまなし サーキットを走るには十分だけれど、路面状況が一定じゃないラリーでは…正直視界の確保が心配!想定重量1500kg超。規定のリストリクターでパワーを絞られているので正直 重い。せめてドライバーが軽量化?!

シェイクダウン@スポーツランドやまなし サーキットを走るには十分だけれど、路面状況が一定じゃないラリーでは…正直視界の確保が心配!想定重量1500kg超。規定のリストリクターでパワーを絞られているので正直
重い。せめてドライバーが軽量化?!

というわけで、この日の走行は基本、重さに慣れることだったので、メインテーマは「2ペダルをどう走らせるか?」となりました。実はLSDが世界中を探しても見つからず、特注すると8カ月以上かかるというので見送ることとし、今年は純正の電子デバイスを生かしたままの走行を予定しているのです。

ジュリエッタには、D/N/Aという3つの走行モードがあって、大田尾チーフメカニックからは「ある程度の滑りを許容するだろうからA(オールウェザー)モードがいいんじゃないかな」と言われていましたが、Aモードはダイレクトさがなくなるため、サーキットではNG。

今回はD(ダイナミック)モードの方が合っているようでした。パドルシフトも使ってみましたが、変速レスポンスがかなりのオットリ型なので、タイミング合わず…(涙)。フロアのシフトレバーも使ってみましたが、Dレンジとほぼ変わらないフィーリングでした。ただし、MTモードにすることでシフトアップは抑制されるので、高回転域まで回したい時はMTモード、積極的にシフトアップをしちゃいたいときはDモードというのが、今のところのベストの様子。

画像: 今回のテストでは足回りが純正ということもあり、この日イジれたのは空気圧くらい。最終的には私好みの弱アンダーステアのしなやかな足、ブレーキは初期制動からカチッと効くタイプに仕上げたいところ。

今回のテストでは足回りが純正ということもあり、この日イジれたのは空気圧くらい。最終的には私好みの弱アンダーステアのしなやかな足、ブレーキは初期制動からカチッと効くタイプに仕上げたいところ。

画像: 今回、シェイクダウンにお付き合いいただいたのは、チームコーディネーター&チーフメカニックの大田尾さん(右)、T.M.ワークスの轟さん(中左)、スポーツランドやまなしの上野さん(左)。ご協力ありがとうございます!

今回、シェイクダウンにお付き合いいただいたのは、チームコーディネーター&チーフメカニックの大田尾さん(右)、T.M.ワークスの轟さん(中左)、スポーツランドやまなしの上野さん(左)。ご協力ありがとうございます!

画像: 全日本ラリー選手権はSタイヤ禁止なので、ストリート用のADVAN A052(225/40R18)でテスト。クセが少なく安定して走れる。

全日本ラリー選手権はSタイヤ禁止なので、ストリート用のADVAN A052(225/40R18)でテスト。クセが少なく安定して走れる。

左足ブレーキも使ってみましたが、アクセルとブレーキを同時に踏むとコンピュータが異常操作と判断して普通にパワーダウンしてしまうので、立ち上がりレスポンスが悪くなる感じ…。結果グラベルは、Dレンジで普通に走るのがいちばん良さそう!なんですよね。グラベル路面での走行は木曜日、言わばぶっつけ本番になるので、現地で試してみたいと思います〜。

ただしクルマの動きは終始安定していて、リアも予想以上に粘る感じなので、昨年に比べると安心して走れそうな予感。

まずは完走が目的なので初戦はこのまま、徐々にセッティングを煮詰めていきたいと思います。というわけで、結果はいかに。

6/7(木)から全日本ラリー選手権 第5戦「モントレー2018」@群馬・長野に参戦しています。ぜひ応援よろしくお願いします!

画像: 圭rally project www.facebook.com

モントレー2018に向けて、パルコール嬬恋入りしてまーす 今日初めてダートを走ってみましたが… さぁ、早速修正?修理?でございますー 今回はゆーっくり走って、とにかく完走 明日はそのつもりでレッキしなきゃ みなさま遊びにきてく...

圭rally projectさんの投稿 2018年6月7日(木)

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