日本ではRSモデルのパフォーマンスを解き放てる場はサーキットにしかないが、ドイツでは、速度無制限区間のあるアウトバーンがある。そこでRS4アバントの実力を味わった。

使われる素材、聞こえてくる音、圧倒的な加速……これほどすべてに官能的なスーパーワゴンはほかに類を見ない

今年、日本への導入が予定されているアウディRS4アバント。そんな興味深いモデルにひと足早く、アウディの本国ドイツでテストドライブする機会を得た。

ルートは、ミュンヘンからハイデルベルク、フランクフルトなどを経由してニュルブルクリンクへ。そこでニュルブルクリンク24時間レースを取材後、マインツを経由してミュンヘンに戻るという往復約1000kmのコースだったが、RS4アバントのようなスポーツモデル、いやアウディはやはりアウトバーンを走ってこそのクルマであることを実感した。

画像: 欧州特有のこうした路面でも不快な振動を乗員に伝えない。快適な乗り心地だ。

欧州特有のこうした路面でも不快な振動を乗員に伝えない。快適な乗り心地だ。

それにしてもアウトバーンを走っていると本当に多くのアウディが視野に入ってくる。そんな姿を見ているとアウトバーンがよく似合うんだなと感じられた。アウトバーンこそアウディの本来いるべき場所のような気がする。

たとえばアダプティブ クルーズ コントロール(ACC)はリミッターの効く250km/hまで設定できる。200km/hを超えた超高速域でも徹底した安定ぶりには感動すら覚えるほどだ。速度無制限区間ではそれこそ矢のように直進する。そのときに不安はいっさいない。こうしたスピードレンジはドイツでこそ経験できるものだ。アウディはさすがドイツ生まれ。RS4アバントはまさにアウトバーンを走るために生まれてきたようなクルマだった。

画像: 日本では出せないハイスピード域でも安定した走り。実力は相当高い。これならサーキットでも十分に楽しめる。

日本では出せないハイスピード域でも安定した走り。実力は相当高い。これならサーキットでも十分に楽しめる。

途中、120km/hとか100km/hの制限速度が設定される区間が出てきても安心だ。地図データに登録されている制限速度や表示されている速度標識を読み取り自動的にそこまで速度を落としてくれるのだ。つまりACC任せで走っていれば、スピードカメラなどに記念撮影をされる心配をまったくする必要がないのである。

画像: フラットボトムのハンドル、随所に入れられたRSのロゴとカーボン素材はスポーツマインドを盛り上げてくれる。

フラットボトムのハンドル、随所に入れられたRSのロゴとカーボン素材はスポーツマインドを盛り上げてくれる。

12.3インチの高精細ディスプレイを採用したバーチャルコックピットも便利であった。速度計と回転計の間に地図表示されるのだが、この地図の縮尺が自分で変更できるのである。これはとても使いやすくセンターコンソールにあるメインディスプレイを見ることがほとんどない。

ところで今回のドイツ1000km超えのロングドライブにはもう一台、新型A8 55TFSI(日本未導入)にも試乗できた。このA8とRS4アバントの2台で移動していたのである。

モータースポーツの聖地で多くの観客から注目される

目的地のニュルブルクリンクに到着。まだ予選日だったが、すでにその周辺は大きな盛り上がりを見せていた。詰めかけた観客も多い。するとRS4アバントのエンジンサウンドを聞かせてくれ!と多くの人からリクエストが出てくるほどだ。

さすがドイツはこうしたスポーツモデルの人気がとても高い。つまり注目度も高いということだ。ちなみにそんな観客は、一緒に同行していたA8にそんなリクエストをしない。やはりそこは理解しているのだ。

画像: 最新RS4にセダンはなくアバントのみ設定されるのはなんともアウディらしいと言える。初代は2000年登場。

最新RS4にセダンはなくアバントのみ設定されるのはなんともアウディらしいと言える。初代は2000年登場。

RS4アバントは、2000年にデビューしているが、もともとは1990年代にアウディ80をベースにポルシェと共同開発したRS2が源流となり、それがRS4(B5系)となったのだ。ただし、このDセグメントのRS4モデルにアウディはセダンを作らなかった。それはいかにもアウディらしいといえばらしいのだが。

画像: 2.9LのV6ツインターボエンジンを搭載する。最高出力は450ps、最大トルクは600Nmを発生。

2.9LのV6ツインターボエンジンを搭載する。最高出力は450ps、最大トルクは600Nmを発生。

当然開発と生産はクワトロ社(現アウディ スポーツ)が担当した。駆動方式も4駆システム=クワトロを採用している。そんな初代RS4に積まれていたのは2.7LのV6ツインターボで最高出力は385psを発生していた。

画像: ドイツ1000km超のロングドライブには、日本上陸間近の新型A8 55TFSIも同行。こちらは超快適サルーンだ。

ドイツ1000km超のロングドライブには、日本上陸間近の新型A8 55TFSIも同行。こちらは超快適サルーンだ。

そして今回試乗したのは、そのRS4アバントの最新モデルである。従来の自然吸気4.2LのV8エンジンと7速DCT(Sトロニック)から2.9LのV6ツインターボ、トランスミッションも8速AT(ティプトロニック)に変わっている。これは先に日本デビューを飾ったRS5クーペと同じパワートレーンである。

最新の技術も数多く採用されていた。前述したACCのほかにも車線維持機能や自動ブレーキ、後方の視界からの接近車を警告、それを無視して車線変更しようとするとハンドル操作を行い引き戻そうとする機能など先進運転支援システムが充実していた。

実力を存分に解き放っても平均燃費は約10km/Lとはなんとも驚きだ

さらに最近のアウディの特徴であるコネクティビディも最新世代を採用するが、このあたりは日本仕様でどのようになるのか改めて報告したいが、インターネットを活用した便利なクルマになることは間違いないだろう。

画像: 約9日間の長旅に持って行った大きなスーツケースも楽々と積み込める。このあたりはさすがアウディのアバント。

約9日間の長旅に持って行った大きなスーツケースも楽々と積み込める。このあたりはさすがアウディのアバント。

スタイルもご覧のとおり格好いい。ワゴンでありながらこれほどスポーティなデザインに仕上げられるのはさすがアウディだと言わざるを得ない。これならアバントにのみRS4が設定されるのも納得だ。タイヤは前後275/30R20サイズを履いていたが、これほど扁平率が低いにもかかわらずゴツゴツした乗り心地が感じられないのも特筆すべき点だろう。

画像: このダークグリーンのボディカラーもなかなか魅力的だ。

このダークグリーンのボディカラーもなかなか魅力的だ。

最後に燃費。これは正直、あまり期待していなかったので正確に計っていないが、車載の燃費計でのデータは、ほぼ10km/Lあたりを示していた。カタログ値が11.4km/Lなのでそれほど大きな違いがない。アウトバーンを高速巡航していたことが良かったのだろうか。やはりRS4アバントがそのパフォーマンスを余すところなく発揮するのはアウトバーンだということなのだろう。

写真:アウディ ジャパン

画像: 走行距離は1000kmを優に超えた。この時点での燃費は10.3L/km(約9.7km/L)となっていた。

走行距離は1000kmを優に超えた。この時点での燃費は10.3L/km(約9.7km/L)となっていた。

主要諸元 「RS4アバント」(欧州仕様)
●Engine:種類 V6ツインターボ 総排気量 2894cc 最高出力 331(450)kW(ps)/5700-6700rpm 最大トルク 600Nm/1900-5000rpm 燃料・タンク容量 プレミアム・58L 燃費 総合※ 11.4km/L CO2排出量※ 199g/km
●Dimension&Weight:全長×全幅×全高 4781×1866×1404mm ホイールベース 2826mm トレッド 前1580/後1575mm 車両重量※ 1790kg ラゲッジルーム容量 505/1510L
●Chassis:駆動方式 4WD トランスミッション 8速AT ステアリング形式 ラック&ピニオン サスペンション形式 前5リンク/後5リンク
ブレーキ 前Vディスク/後Vディスク タイヤサイズ  265/35R19
●Performance:最高速 250km/h(リミッター)0→100km/h加速 4.1sec.※EU準拠

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