2018年10月4日、アウディが12月15日に開幕するFIAフォーミュラE選手権のシーズン5に向け、新世代マシンを発表した。ニッサン、BMWなどライバルが増える中、これで昨シーズンに続いてタイトルを狙うことになる。
1台のマシンで走り切る
フォーミュラEの新しいシーズンは、1台のマシンで45分+1周のレースを走り切ることになった。2014年にこのレースが始まり昨シーズンまでは、バッテリー容量の関係があり途中でマシンを乗り換えていたが、今シーズンからは全チーム共通のマクレーレン製リチウムイオンバッテリー(52kWh)を搭載したマシン1台で走る。
さらに“ブレーキバイワイヤー”システムも導入され、エネルギー回生はいっそう効率的になるそうだ。これらはフォーミュラEが常に先進技術を取り入れている証しであり、また、レースはよりエキサイティングになることは間違いない。
フォーミュラEは上記のような全車共通のシャシを使い、各チームが独自に開発したドライブトレーンを組み合わせる。要するにモーター、インバータ、ギアボックス、リアサスペンションコンポーネント、それらに対応するソフトウェアで技術力を競うわけだ。アウディは技術パートナーのシェフラーと共同開発した“MGU03”というモータージェネレーターユニットを使う。
さてアウディワークスの“チーム アウディ スポーツ アプト シェフラー”のドライバーは、シーズン1からハンドルを握るダニエル・アプトと同じくシーズン1から実績を上げ、シーズン3ではドライバーズチャンピオンを獲得したルーカス・ディ・クラッシが務める。
また、シーズン5ではワークスチームに加えて、イギリスのヴァージン レーシングにも“Audi e-tron FE05”が供給される。12月15日にサウジアラビアのディルイーヤで開幕し、最終戦は来年7月中旬のアメリカ・ニューヨーク。世界の12都市で13のレースが計画されている。