新世代プラットフォームをもとに、まったく新たに開発された3代目「ベントレー・コンチネンタルGT」がいよいよ上陸。その進化を確認すべく、早速試乗した。(Motor Magazine 2018年11月号より)

進化の幅が大きい3代目、完成度はどこまで高まるのか

新型コンチネンタルGTをひと言で表すなら「リフレクションの協奏」。ハンドクラフトによるディテールの質の高さやデザイン、厳選された素材が放つ光や色、艶、最新技術を取り入れたドライブパフォーマンスの協奏によって極上のGTカーぶりに磨きがかかっている。

可視化できる部分は、ボディサーフェイスの艶感や彫深い繊細なラインが刻まれた一層低く構えて見えるフォルムの陰影。そしてクリスタルをデザインイメージに取り入れた楕円二灯ヘッドライトやテールライトのこれまでとはまったく異なる輝きなど。またインテリアではコクピットがフルデジタル化され、ブルズアイベントやクロックベゼル、ロータリースイッチなどにダイヤモンドナーリング加工が施される新装飾などの華やかな様に心が躍ってしまった。それらの操作感に至る作り込みにはベントレーらしい上質ぶりが感じられ、ラグジュアリーの質そのものに磨きがかかっている。

画像: ベントレー伝統の形状はその下にあるテールパイプのシルエットを反映した楕円形のデザインを採用する。

ベントレー伝統の形状はその下にあるテールパイプのシルエットを反映した楕円形のデザインを採用する。

画像: ディスプレイ部分は、ウッドパネル、タッチスクリーン、3個のアナログダイヤルが現れるローテション式。トランスミッションは、ベントレーとして初めて6L W型12気筒ツインターボエンジンに8速DCTを組み合わせた。

ディスプレイ部分は、ウッドパネル、タッチスクリーン、3個のアナログダイヤルが現れるローテション式。トランスミッションは、ベントレーとして初めて6L W型12気筒ツインターボエンジンに8速DCTを組み合わせた。

これまでのものとは別物のW12ツインターボエンジン

搭載される6L W12気筒エンジンは従来と排気量や気筒数は変わらないが、直噴化などにより635ps/900Nmまで引き上げられている。スタート&ストップシステムや気筒休止システムも組み込まれ、航続可能距離は従来のV8モデルと同等の約845kmを実現するという。

トランスミッションには8速DCTを新たに搭載、駆動方式は4WDで、通常は0:100の駆動力配分が最大で38%、「スポーツ」モードの場合17%が前輪へ配分される。環境性能と性能の高バランスぶりも新世代らしいが、特筆すべきは、ドライブフィールにシットリと厚みがあり、トルクの頼もしさに加え、軽やかさが感じられるところ。それがコンチネンタルGTの印象をさらに華やかにしている。

ワインディングロードで走行モードを「スポーツ」にしたら、コーナーでより一層アクセルペダルを踏みたくなる衝動が起きたほどだ。軽快感あふれるボディサイズに似合わない動きを見せてくれた。さらに厚みのあるトルクとともに発せられるエキゾースト音の野太くハスキーな音色も頼もしく色気さえ感じた。

ベントレーの伝統と歴代コンチネンタルGTの成功の上に立つ新型は、また新たな伝説を刻むことになると確信した。(文:飯田裕子)

画像: エンジン長がV12より24%短く理想的な位置に搭載できるW12を搭載。

エンジン長がV12より24%短く理想的な位置に搭載できるW12を搭載。

画像: 開発期間に18カ月かかった「ダイヤモンドインダイヤモンド」という新デザインのレザーシートを採用。

開発期間に18カ月かかった「ダイヤモンドインダイヤモンド」という新デザインのレザーシートを採用。

主要諸元 ベントレー コンチネンタルGT

全長×全幅×全高:4850×1945×1405mm
ホイールベース:2850mm
車両重量:2244kg
エンジン:W12DOHCツインターボ
総排気量:5950cc
最高出力:467kW(635ps)/6000rpm
最大トルク:900Nm(91.8kgm)/1350-4500rpm
トランスミッション:8速DCT
駆動方式:4WD
燃料・タンク容量:プレミアム・90L
タイヤサイズ:前265/40ZR21、後305/35ZR21
車両価格:25,680,000円

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