発売から約1年。通常だと改良されるには早い時期ではあるが、マツダ CX-8が大きな変更を受けた。いいものはどんどん取り入れる。最近のマツダはできるだけ早くユーザーの声に応える体制になっている。(Motor Magazine 2018年12月号より)

発表から1年、走り、安全、繋がるを真面目に進化

マツダがまったく新しい3列シートSUV「CX-8」を発表したのは、2017年9月。それから約1年。早くも初めての改良が施された。また時をほぼ同じくしてCX-5にも改良が施されている。ちなみに2代目CX-5は2017年2月に発売が開始され、今回が2回目の改良となる。

さてどのようなところが進化したのだろうか。まずはエンジンだ。マツダがライトサイジングターボと呼ぶ、2.5L直4ターボの「2.5T」がアメリカ、オーストラリア、ロシアに続き、国内初導入されている。特徴はシャッターバルブを開閉させることでタービンに流れ込む排気の速さや方向を調整する「ダイナミックプレッシャーターボシステム」や燃焼温度を下げる「クールドEGR」の採用だ。これによりパフォーマンスを向上させている。

さらにGベクタリングコントロール(GVC)の進化版となるGVCプラスも採用した。GVCは2016年に導入された技術で、コーナリング時にエンジントルクを絞ることで前荷重としクルマを曲がりやすくするというものだが、GVCプラスはターンアウト時に旋回中に外側タイヤのフロントブレーキを掴むというブレーキ制御を追加し、ハンドルを戻す操作をアシストするというものだ。これによりロールを安定させた。通常は横Gが0.3G以上だが、雪上や氷上などの低μ時は0.1Gで機能する。

この機能をパイロンを立てた特設コースでテストしたが、指定の80km/hではほとんどGVCプラスの効果が感じられなかった。しかし、速度を100km/hまで上げ、過剰にハンドルを左右に操作するとクルマがハンドルを戻そうとする入力を確かに感じることができた。

その他では、夜間歩行者保護機能やコネクティビティ機能も強化している。具体的にはApple CarPlayやAndroid Autoに対応したことがニュースだろう。これで今までのように音声認識でイライラすることもない。さらにシートベンチレーション機能も追加され、フレームレスミラーや7インチTFTメーター、コントローラーなどインテリアの質感も向上した。こうした細部にも手が加えられたCX-8は、商品力がかなりアップしていると言っていい。(文:千葉知充)

画像: シートベンチレーション機能も追加、さらにルームミラーもフレームレスタイプを採用しすっきり感が増した。

シートベンチレーション機能も追加、さらにルームミラーもフレームレスタイプを採用しすっきり感が増した。

画像: Apple CarPlayやAndroid Autoに対応しスマホとの連携も強化、Siriなどを使い音声操作が可能だ。

Apple CarPlayやAndroid Autoに対応しスマホとの連携も強化、Siriなどを使い音声操作が可能だ。

画像: クールドEGRやダイナミックプレッシャーターボシステムを採用した2.5L直4ターボエンジンは日本初導入。

クールドEGRやダイナミックプレッシャーターボシステムを採用した2.5L直4ターボエンジンは日本初導入。

マツダ CX-8 25T Lパッケージ 4WD 主要諸元

●全長×全幅×全高=4900×1840×1730mm
●ホイールベース=2930mm
●車両重量=1890kg
●エンジン=直4DOHCターボ
●排気量=2488cc
●最高出力=230ps/4250rpm
●最大トルク=420Nm/2000rpm
●トランスミッション=6速AT
●駆動方式=4WD
●車両価格=424万4400円

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