1969年の伝説の日本GPをご存知だろうか。日産ヘリテージコレクションにはその日本GPを制した憧れの名車「ニッサンR382」も展示されている。当時を知らない人もあの時の興奮を感じることができることだろう。(Motor Magazine 2017年3月号より)

1969年日本GPを制したイエローのニッサンR382を展示

第3回日本GPをプリンスR380で制したものの、翌年1967年の第4回日本GPではポルシェカレラ6に敗れたニッサンは、1968年からグループ7(2座オープンボディでエンジン排気量無制限)のプロトタイプカーも参加できることになったことから、いよいよビッグマシンの開発を決断。

こうして誕生したシボレー製5.5L V8エンジンを搭載する「ニッサンR381」で1968年の第5回日本GPを制覇したニッサンは、ますます激化する「ニッサン/トヨタ戦争」に対応すべく、ついに6L V12エンジンを搭載したモンスターマシンを生み出すことになる。

これが日本のモータースポーツの歴史に燦然と輝く「ニッサンR382」だ。

エンジンはシボレー製5.5LのV8 OHVから自製の6LのV12DOHCに換装、最高出力は実に600psに達していた。「ニッサンR381」の特徴であった可変リアウイングが禁止となったことから、エアロダイナミクスは追求したボディラインは美しい曲線を描き、世界でもっとも美しいレーシングカーとも言われた。

ニッサンR382は、1969年、歴史に残るあの日本GPで見事に1−2フィニッシュを飾っている。日産ヘリテージコレクション展示車両は1969年日本GP優勝車だ。

画像: 1969年の日本GPではトヨタを圧倒して1-2フィニッシュを遂げたニッサン R382。1970年の富士300マイルにも出走し、ここでも1-2位を手にしている。

1969年の日本GPではトヨタを圧倒して1-2フィニッシュを遂げたニッサン R382。1970年の富士300マイルにも出走し、ここでも1-2位を手にしている。

ニッサン R382 (1969年 日本GP優勝車両)

●全長×全幅×全高=4045×1870×全高925mm
●ホイールベース2400mm
●エンジン= V型12気筒DOHC(GRX-3型)
●排気量=5954cc
●最高出力=600ps以上
●最大トルク=62.0kgm
●車両重量=790kg

日産ヘリテージコレクション

日産自動車の80年あまりの歴史を見ることができるスペース。新型車の開発、試作、設計製作を行う日産の生産技術の拠点である座間事業所内に併設され、1930年代の生産車から歴代のレースカーまで、日産のオンロード、オフロード両面の歴史を物語る車両など約400台の記念車を所蔵し、うち常時約300台を展示している。日産自動車の座間事業所内に併設されているということもあって、公式サイトから応募フォームにより事前申し込みが必要だが、入場料はなんと無料。アクセスはあまり良くないが、行ってみる価値ありだ。

画像1: 日産ヘリテージコレクション
画像2: 日産ヘリテージコレクション
画像3: 日産ヘリテージコレクション
画像4: 日産ヘリテージコレクション

●住所:神奈川県座間市広野台2-10-1 
●入館料:無料(応募フォームにより事前申し込みが必要)
●開館日:申し込みカレンダーにて確認 
●駐車場:あり
●問い合わせ先:☎046-298-4355(受付時間:月〜金10:00〜16:00※ただし12:30〜13:30は除く)http://nissan-heritage-collection.com/
●電車でのアクセス:小田急江ノ島線南林間駅から神奈川中央交通バス「日産」「相武台前駅」「小田急相模原駅」行、「ひばりヶ丘1丁目(または小松原)」下車、徒歩7分。または相鉄本線さがみ野駅から相鉄バス「南林間駅」行「ひばりが丘1丁目(または口機入口)下車、徒歩7分
●クルマでのアクセス:東名高速道路「横浜町田インター」から国道16号線を八王子方面へ。国道246号線を左折、東原4丁目交差点を右折、2つめの信号を左折、1つめの信号(正門前専用信号)前が座間事業所2地区正門、約30分
●展示車両は入れ替えあり

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