第一次のスーパーカーブームが落ち着いてから約10年。1980年代末に日本はバブル景気に突入する。そんな時代に新たなスーパーカーが数多く登場し「スーパーカー第二黄金期」が到来する。年末年始スペシャルとして、日本が最も輝いていた華やかなりし時代の寵児たちを振り返ってみたい。まずは、ポルシェ 959から。(ホリデーオート2018年11月号より)

ポルシェ 959は、911ターボにハイテクを与えてグループBに進化。

「PORSCHE 959:ポルシェ 959」

画像: ルーフなどはノーマルの911と共通だが、ボディパーツの大半は959のために新設計されている。

ルーフなどはノーマルの911と共通だが、ボディパーツの大半は959のために新設計されている。

1983年のフランクフルト・モーターショー(IAA)でポルシェが発表したのが、“グルッペB”というコンセプトカー。このモデルは、911を4WD化したプロトタイプだった。そしてグルッペBは「911・4WD」へと改良熟成されて、翌84年のパリ〜ダカールで総合優勝を飾る。

画像: シリンダーヘッドのみ水冷で4バルブDOHC化されたエンジン本体はあまり見えない。

シリンダーヘッドのみ水冷で4バルブDOHC化されたエンジン本体はあまり見えない。

グルッペBはさらに進化して、1985年のIAAでカタログモデルの959としてデビューする。エクステリアは一見911のボディをモディファイしただけのように見えるが、じつはルーフなどを除いて大半は専用に新設計されている。ドアとボンネットはアルミ製で、ボディパネルにはケブラーやCFRP(炭素繊維強化プラスティック)などが多用されている。

画像: インテリアは基本的にタイプ930の911と大きく変わらない。シートはポルシェ伝統のヘッドレスト一体型。

インテリアは基本的にタイプ930の911と大きく変わらない。シートはポルシェ伝統のヘッドレスト一体型。

パワーユニットは、2.85Lの水平対向6気筒。ヘッドは4バルブDOHC化され、しかもヘッドのみ水冷化されている。ツインターボも装着して、450psと51.0kgmを発生する。ボルグワーナー製の6速MTや多板クラッチ式フルタイム4WDなど、当時のポルシェが持つ先進技術のすべてが投入され、「誰でも全天候で快適な高速移動が可能になった」と言われたものだ。(文:ホリデーオート編集部)

画像: メーカー公表値で、最高速は315km/h、0-100km/h加速は3.9秒、0-200km/h加速は14.3秒。

メーカー公表値で、最高速は315km/h、0-100km/h加速は3.9秒、0-200km/h加速は14.3秒。

画像: バブル期、ポルシェ959には1億円以上のプライスタッグが付けられていることもあった。

バブル期、ポルシェ959には1億円以上のプライスタッグが付けられていることもあった。

ポルシェ959 主要諸元(1987年)

●全長×全幅×全高:4260×1840×1280mm
●ホイールベース:2270mm
●重量:1450kg
●エンジン種類:水平対向6 DOHCツインターボ
●排気量:2850cc
●最高出力:450ps/6500rpm
●最大トルク:51.0kgm/5500rpm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:リアエンジン フルタイム4WD
●タイヤサイズ:前235/45VR17・後255/40VR17

画像: スーパーカー第二黄金期は、ホリデーオート2018年11月号にも掲載されています。

スーパーカー第二黄金期は、ホリデーオート2018年11月号にも掲載されています。

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