自動車用品量販店でホイールを社外品に交換すると、装着を薦められることもある「ハブリング」。これにはどんな効果があるのか、モータージャーナリストの飯嶋洋治氏に聞いた。

ホイールがセンターに装着されることをサポートする「ハブリング」

ドレスアップやスタッドレスタイヤ装着のために交換することが多いホイール。ホイールを選ぶときにはリム径やリム幅、対角のボルト穴同士の距離を表すPCD、リムの中心から取り付け面までの距離を表すインセットなどは、けっこう気にするスペックだろう。

もうひとつ、意外と知られていない?のがホイールのハブ径(ハブ穴の直径)だ。純正ホイールの場合、クルマ側のセンターハブとホイール側のハブ径がピッタリと合うようになっている。これはホイールをちょうどセンターで装着することで、回転を良くするためだ。

クルマのセンターハブに対して、ホイールのハブ径が大きいと不自然な回転になりやすく、ハンドルにシミー(振動)が出ることがある。これは、ホイールバランスが取れていない症状と似ていて、いくらバランスを取り直しても治まらないということにもなりやすい。

もちろん、ホイールナットとホイールのボルト穴もセンターが出るようにテーパー状となっているが、それだけでセンターを完全に出そうとすると相当丁寧に、ナット(欧州車はボルト)に均等にトルクをかけていかなければならない。

画像: ハブリングの大きさはさまざま。その選定は、販売店スタッフに相談するのが良さそうだ。

ハブリングの大きさはさまざま。その選定は、販売店スタッフに相談するのが良さそうだ。

そこで有用なのがハブリングで、これはセンターハブのサイズを補正してくれるパーツだ。適切な厚さのハブリングを装着することで、簡単にセンターを出すことができる。

これは社外品でさまざまなサイズのものが売られているから、もし購入したホイールのハブ穴に隙間があった場合は、これを装着しておくと安心だ。

実際、ドイツ車の純正ホイールはセンターハブにがっちりと食い込んで、ボルトを外してもプラスチックハンマーでタイヤを叩かないと外れないことさえある。逆に言えば、こういうクルマはナットやボルトを締めるのに、それほど気を遣わなくて良いとも言える。

画像: センターキャップをはずしてホイールを装着すれば、ハブ穴に隙間があるかどうかを確認できる。

センターキャップをはずしてホイールを装着すれば、ハブ穴に隙間があるかどうかを確認できる。

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