今年のF1レギュレーションはエアロダイナミクス、車両重量、燃料使用量などが変更になったことはチームにとっては大きなことだろう。そして見る者にとって気になるのは2シーズンめを迎える、奇妙な“ハロ”がどう進化するかだ。

ハロは安全性を高め、F1の価値を高めたのか

「ハロ(halo)」とはドライバーの頭部を守るように取り付けられているバーのこと。レース中に飛んで来るパーツの破片などからドライバーの頭部を保護するため安全デバイスで、ヘイローとも呼ばれる。haloは英語で「丸い光の輪」を意味するのだ。

ハロはドライバーの安全を守るために2018年シーズンから義務付けられることになったが(フォーミュラEのシーズン5にも導入されている)、カッコ悪いとか空気抵抗になるとか、とかく評判が悪かった。

そこで各チームはハロの上部にフィンを付けたり、カラーリングを施したりしているが、チームがハロを独自に製造することは許されておらず、FIAの認定を受けたサプライヤーから購入しているので、昨シーズンはどのチームも似たようなものだった。ちなみにハロに関して、上部表面の改良や着色は許されているが、内側(ドライバー側)には手が加えられない。

ハロに関するこうしたレギュレーションに変更はないが、2シーズンめを迎えるハロがそのルールの中でどう進化するのか、何か新しいアイデアが盛り込まれるのか、はたまた広告スペースとして利用されるのか、興味深いところだ。

画像: 当初はドライバーの視認性やアクシデントの際の脱出性も問題視されたが、現在はこうした懸念はクリア。安全を守るデバイスとして全面的に賛成するドライバーも多い。

当初はドライバーの視認性やアクシデントの際の脱出性も問題視されたが、現在はこうした懸念はクリア。安全を守るデバイスとして全面的に賛成するドライバーも多い。

2019年のF1の主なレギュレーション変更

●フロントウイングの規定変更
気流を乱す複雑なパーツ類が禁止される一方で、フロントウイングは拡大。
●バージボードの小型化
高さが150mm低く、前方に100mm延長。
●ブレーキダクトの簡素化
ブレーキダクトの空力パーツ的利用抑制するためにダクトまわりの複雑なデザインを制限。
●リアウイングの規定変更
フロントウイングと同様、気流を乱れを抑制すべく設置高を修正、エンドプレート上部のスリットは禁止された。ウイング幅は大きくなった。DRSの開口部は65mmから85mmへと増加。
●使用燃料量の変更
決勝における燃料使用量は105kgから110kgに約4.5%アップ。
●車両最低重量の変更
車両最低重量が733kgから740kgに。
●新規定のヘルメットの着用義務づけ
●バイオメトリックグローブの着用義務づけ
ドライバーの血圧や血中酸素濃度を計測するセンサーを搭載する最新装備。
●リアウイングエンドプレートライトの装着
悪天候時の安全性確保のためセンターリアライトに加え、リアの左右エンドプレイトにLEDライトを装備。

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