新しい元号が「令和」に決まり、いよいよ平成が終わろうとしているが、この時代に誕生した記憶にとどめておきたいスポーツカーたちを、図鑑風に紹介していこう。今回は、WRCで活躍したトヨタのセリカGT-FOUR(ST185型)だ。

WRCに参戦するために製作されたハイパワー・フルタイム4WDマシン

「2代目 トヨタ・セリカ GT-FOUR(ST185型:1989年9月発売)」

画像: ST185型は先代同様リトラクタブルヘッドランプを採用。ボンネット上にインタークーラーのエアスクープが備わる。

ST185型は先代同様リトラクタブルヘッドランプを採用。ボンネット上にインタークーラーのエアスクープが備わる。

GT-FOURは1986年のST165型から始まる。当時の3S-GTE型エンジンは水冷インタークーラー+ターボで185psだったが、ロック機構付フルタイム4WDによる強烈なトラクションに驚かされたものだ。

後期型では、センターデフとビスカスLSDを組み合わせたフルタイム4WDに進化して、スイッチを切り替えることなくパワーを路面に伝えられるようになった。

画像: 3S-GTE型はセラミックターボと空冷インタークーラーの装着で225psを発生。先代より40psも強力で、0-400mを14.4秒で走り切った。

3S-GTE型はセラミックターボと空冷インタークーラーの装着で225psを発生。先代より40psも強力で、0-400mを14.4秒で走り切った。

1989年にST185型にフルモデルチェンジされるが、3S-GTE型はツインエントリーセラミックターボと空冷インタークーラーを採用して、なんと+40psの225psまでパワーアップされていた。

これに合わせてリアデフにトルセンLSDを日本初採用。初代を上回る強烈なトラクションの制御が可能になり、アクセルワークで車両姿勢を自在にコントロールできるようになった。

WRCに挑戦したST185型は、1992~94年の3年連続ドライバーズチャンピオン獲得という輝かしい結果を残した。

画像: メーター回りは完全にドライバー中心にデザインされている。タコメーターは7200rpmからレッドゾーンとなる。

メーター回りは完全にドライバー中心にデザインされている。タコメーターは7200rpmからレッドゾーンとなる。

セリカ GT-FOUR(1989年)主要諸元

●全長×全幅×全高:4420×1690×1305mm
●ホイールベース:2525mm
●重量:1400kg
●エンジン型式・種類:3S-GTE型・直4 DOHCターボ
●排気量:1998cc
●最高出力:225ps/6000rpm
●最大トルク:31.0kgm/3200rpm
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:205/60R14
●価格:268万5000円

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