BMWの中でも人気が非常に高いモデル、3シリーズがフルモデルチェンジを実施して日本でも2019年3月から発売された。まずは、いち早く日本に導入されたセダンの2Lターボモデル「BMW330i Mスポーツ」を竹岡 圭レポーターが試乗した。(ホリデーオート2019年5月号より)

自分で操っている感覚に優れ、駆け抜ける歓びを実感できる

画像: スポーティで軽快なハンドリングを実現しながら、乗り心地を犠牲にしないところがBMWの真骨頂。その全体レベルも1段上げてきている。

スポーティで軽快なハンドリングを実現しながら、乗り心地を犠牲にしないところがBMWの真骨頂。その全体レベルも1段上げてきている。

「駆け抜ける歓び」―さほどクルマが好きじゃなくても、誰もが知ってるキャッチコピー。新型BMW 3シリーズは、このキャツチコピーがピッタリはまるクルマに仕上げられたんだそうです。

画像: 新型は全幅が拡幅され1825mmに。その分トレッドも広がり、重心も下げられたため、踏ん張り感のある走りが愉しめる。

新型は全幅が拡幅され1825mmに。その分トレッドも広がり、重心も下げられたため、踏ん張り感のある走りが愉しめる。

その理由はこう。3シリーズといえば、BMW最多の基幹量販車種だけにライバルも多い。最近は自動運転だのコネクティッドだの、電子デバイスを使うアイテムが多く、ウチはコレができます、向こうはアレができますなどといった、細かい競争になりがち。

そんな中で、ライバルとの差別化を図るならば、クルマとしての基本性能を上げていくしかないけれど、その際に多くのユーザーがBMWに求めるものは何か…と、改めて考えてみると、やはり「駆けぬける歓び」だった、というわけだそうです。

画像: 試乗した330i Mスポーツには、258psを発生する2L直4ターボエンジンを搭載。このほかに日本専用にデチューンされた2L直4ターボエンジンを設定し、徐々にラインアップを拡大予定だ。

試乗した330i Mスポーツには、258psを発生する2L直4ターボエンジンを搭載。このほかに日本専用にデチューンされた2L直4ターボエンジンを設定し、徐々にラインアップを拡大予定だ。

期待に応えるために、まずフロント回りにアルミを多用し、さらに異素材との結合力を高めることで、軽量高剛性を実現しています。操舵にダイレクトに応えてくれるハンドリングができ上がりました。

画像: ハイドロリックリバウンドストップダンパーという、コンフォートな領域とスポーティな領域を併せ持った機械式のダンパーを新規投入。単純な機構ながらよくできている。

ハイドロリックリバウンドストップダンパーという、コンフォートな領域とスポーティな領域を併せ持った機械式のダンパーを新規投入。単純な機構ながらよくできている。

コレがかなり効いていて、実際のところ…気持ちイイんです! 微操舵にもキッチリ反応してくれるので、操ってる感がハンパなく、しかも繊細過ぎないので非常に扱いやすいスッキリとした走り味にまとまっているのが、よくわかりました。

ハンドリングを楽しめるワインディングなどのシチュエーションなら、もっともっと走りたくなってしまうくらい愉しいんです。

画像: センターモニターが大型化され、高さが下がり、ドライバーに近づけられたのがいちばんのポイント。視界も操作性も良くなった。

センターモニターが大型化され、高さが下がり、ドライバーに近づけられたのがいちばんのポイント。視界も操作性も良くなった。

だからと言って路面の悪いところでの乗り心地が微妙というのではなく、さすがランフラットタイヤを長く扱っているだけのことはあり、街乗りレベルでもイヤなところがまったくなかったのは素晴らしいのひと言です。

画像: ON/OFFスイッチはATシフトの右。他のスイッチ類もクリック感があり手探り操作性もいい。

ON/OFFスイッチはATシフトの右。他のスイッチ類もクリック感があり手探り操作性もいい。

さらに、エンジンもパワフル。直列4気筒2Lターボエンジンと考えたら十分すぎるスペック。エキゾーストとタービンの距離を近づけることで効率良くパワーを引き出しているんですけど、同じエンジンをコンピュータチューンし、少々パワーを抑えた日本専用モデルの320iでも間違いなく納得できるというくらい力強いんです。

逆に自分でカスタマイズしたい向きには、そのぶん価格が抑えられた320iは、かなり魅力的なチョイスと言えるかもしれません。

画像: フロントシートはホールド感バッチリ、小柄な竹岡レポーターの体格でもしっかりドラポジが取れる。後部座席はライバルたちと比べても広め。

フロントシートはホールド感バッチリ、小柄な竹岡レポーターの体格でもしっかりドラポジが取れる。後部座席はライバルたちと比べても広め。

そういったBMWらしい走りの基本性能はきっちり向上させつつ、コネクティビティの分野でも新たなチャレンジを盛り込んでいるところは、やはりイマドキのクルマです。今回のもうひとつの目玉は「OK! BMW」と呼びかけると、AIとやり取りしながらいろいろな操作ができること。

ちなみに、この呼びかけネームは他のものにも変更可能なので、愛しのあの人の名前をつけて仲良くドライブするとか、普段イジめてくる上司の名前をつけてこき使うとか、さまざまな対応が可能なんですよ。

画像: パッケージング力にもなかなか優れ、ラゲッジスペースもしっかり確保。

パッケージング力にもなかなか優れ、ラゲッジスペースもしっかり確保。

と、ここまで3シリーズの特筆ポイントを並べてみましたが、何といっても今回の最大のポイントは…、デザインがカッコイイ!こと。
これこそが新型3シリーズ最大の魅力と言えるかもしれませんね。(文:竹岡 圭、写真:森山良雄)

画像: 自分で操っている感覚に優れ、駆け抜ける歓びを実感できる

BMW 330i Mスポーツ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4715×1825×1430mm
●ホイールベース:2850mm
●重量:1630kg
●エンジン型式・種類:B48B20B・直4DOHCターボ
●排気量:1998cc
●最高出力:190kW[258ps]/5000rpm
●最大トルク:400Nm[40.8kgm]/1550-4400rpm
●燃料・タンク容量:プレミアム・59L
●トランスミッション:8速AT
●タイヤサイズ:前225/40R19・後255/35R19
●価格(税込み):632万円

画像: 新型BMW 3シリーズについては、ホリデーオート2019年5月号でも紹介しています。

新型BMW 3シリーズについては、ホリデーオート2019年5月号でも紹介しています。

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