フォーミュラE選手権で初優勝を飾った「パナソニック・ジャガー・レーシング」が、ジャガーI-TYPE 3をドライブしたミッチ・エバンスとともに、第7戦ローマE-Prixでの勝因を明らかにした。

すべての要素がようやくうまく噛み合い出した

シーズン3:2016-2017からフォーミュラE選手権への参戦を開始した「パナソニック・ジャガー・レーシング」はジャガーのワークスチーム。F1のウイリアムズチームやパナソニックのバックアップを受ける体制はフォーミュラE選手権に参戦するチームの中でもひときわ強力だ。

そのパナソニック・ジャガー・レーシングが初優勝を飾ったのは、2019年4月13日にイタリア・ローマの市街地コースで行われた第7戦ローマE-Prix。レースは雨模様の難しい状況となったが、2番グリッドからスタートしたミッチ・エバンスはアタックモードを使ってアンドレ・ロッテラー(DSテチーター・フォーミュラEチーム)をパスしてトップに立つと、巧みなエネルギーマネージメントを見せ、そのまま追撃を振り切った。

エバンスにとっても、ジャガー・レーシングにとってもこれがフォーミュラE初勝利となったが、エバンスは今シーズンここまで全戦で入賞を果たすなど調子を上げてきており、優勝は間近と言われていた。ようやくジャガー・レーシングが本領を発揮する時が来たと言っていいだろう。

今回の優勝についてエバンスは「とても気持ちのいい勝利で、素晴らしいレースでした。最初の何周かはトリッキーなウェット路面で、とにかく安定した走りを心がけました。気持ちも落ち着いていましたし、エネルギーマネージメントもうまくいっていたので、必要な時にパワーを使うことができました。ロッテラーがアタックモードを使用していない時に、先に自分が使うことで差をつけることができました。いいペースでレース展開ができましたし、揺るぎない自信を持って挑むことができたのが良かったですね」と語っている。

パナソニック・ジャガー・レーシング・チームのジェームズ・バークレー代表は「チームの全員、一緒に戦ってきた多くの仲間を誇らしく思います。長い間、私たちは素晴らしいマシンを持ち、よいペース配分ができるチームであると言ってきましたが、うまくかみ合わず結果につながっていませんでした。今回はそこが違いました。簡単なことではありませんが、ミッチ・エバンスは予選で見事な走りを見せ、先頭集団としてスタートを切ることができました。予選の結果が良ければ、レースでの結果も良くなることを証明できたと思います。今日のミッチの走りはとても熟成されたものでした」と初勝利を分析している。

ちなみに、ジャガー・レーシングは「Race to Innovate(イノベーションのためのレース活動)」を掲げて、フォーミュラEに参加することによって、将来の電気自動車のビジョンを示すとともに、将来の電動化に向けた研究開発や技術力向上を進めており、その強力なチーム体制はライバルたちにとって大きな脅威となっていた。

パワートレーンの独自開発が進められている中、フォーミュラEの勢力図にいよいよ変化が訪れるのかもしれない。

画像: パナソニック・ジャガー・レーシング・チームのジェームズ・バークレー代表(左)と優勝したミッチ・エバンス。

パナソニック・ジャガー・レーシング・チームのジェームズ・バークレー代表(左)と優勝したミッチ・エバンス。

画像: ミッチ・エバンスはここまで全戦入賞、今回の優勝でランキング4位浮上した。

ミッチ・エバンスはここまで全戦入賞、今回の優勝でランキング4位浮上した。

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