いよいよ「令和」の時代が始まったが、「平成」の時代に誕生した記憶にとどめておきたいスポーツカーたちを、図鑑風に紹介しておこう。今回は、5代目のZ33型フェアレディZだ。(ホリデーオート2019年4月号より)

日産リバイバルプランで復活した5代目Zは、以降の日産デザインの方向性を示す

「日産 フェアレディZ(Z33型:2002年7月発売)」

画像: このZ33型から、日本向けモデルは2シーターのみとなった。

このZ33型から、日本向けモデルは2シーターのみとなった。

先代のZ32型の生産終了から約2年のブランクを経て、フェアレディZが復活した。プラットフォームや足回り、エンジンなどをV35スカイラインと共用してコストを抑えることで、300万円~という買いやすい価格設定とした。また、このZ33型から日本向けモデルは2シーターのみとなった。

画像: VQ35DEは2005年のMCでMT車の最高出力が294psまで引き上げられた。07年には313psを発生するVQ35HRに換装される。

VQ35DEは2005年のMCでMT車の最高出力が294psまで引き上げられた。07年には313psを発生するVQ35HRに換装される。

デビュー当初に搭載されたエンジンは3.5LのVQ35DE型で、年々改良されていき、2007年にはデビュー時よりも+33psとなる313psを発生するVQ35HR型に換装されて、大排気量スポーツにふさわしい動力性能を手に入れている。

日本と北米のデザイン拠点が出した案を軸に煮詰められて誕生したスタイリングは、見た目だけでなく空力性能も優れており、標準車でCd値=0.30とフロントゼロリフト(前後スポイラー装着車はCd値=0.29でフロント・リアともにゼロリフト)を実現していた。

画像: モダンなデザインの中にセンターコンソール上の3連メーターなど、歴代フェアレディZのアイデンティティも受け継がれている。

モダンなデザインの中にセンターコンソール上の3連メーターなど、歴代フェアレディZのアイデンティティも受け継がれている。

2003年10月の一部改良に合わせ、ソフトトップを備えたロードスターを発売。世界初の1レバー3ロック方式を用いた電動ソフトトップは約20秒で開閉が可能だった。

また「Sチューン GT(2004年1月発売)」「バージョンNISMO タイプ380RS(2007年6月発売)」など、NISMOの手によるコンプリートカーも多く発売された。

画像: エクステリアは無駄な凹凸を排除して空力特性を洗練。ショートホイールベースでキビキビした走りを実現している。

エクステリアは無駄な凹凸を排除して空力特性を洗練。ショートホイールベースでキビキビした走りを実現している。

フェアレディZ バージョンS(2002年)主要諸元

●全長×全幅×全高:4310×1815×1315mm
●ホイールベース:2650mm
●重量:1440kg
●エンジン型式・種類:VG35DE型・V6 DOHC
●排気量:3498cc
●最高出力:280ps/6200rpm
●最大トルク:37.0kgm/4800rpm
●トランスミッション:6速MT
●タイヤサイズ:前225/45R18、後245/45R18
●価格:330万円

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