2019年8月24日、インディカーシリーズ第15戦が米国イリノイ州マディソンのワールドワイド・テクノロジーレースウェイで行われ、佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が今季2勝目、通算5勝目を挙げた。

1ラップダウンから劇的な大逆転で今シーズン2勝目

米国イリノイ州マディソンにあるワールドワイド・テクノロジーレースウェイは、全長1.25マイルのショートオーバルコース。レースが行われたのは土曜日の夜で、スタンドは熱気にあふれていた。

前戦の第14戦ポコノで、佐藤琢磨はスタート直後の多重アクシデントでリタイアとなったが、映像などの情報が限られていた中で、佐藤琢磨の危険なドライビングがその原因を作ったとして一部から心ない批判を浴びていた。

そんな重苦しい空気の中、佐藤は予選5位、3列目イン側グリッドを獲得。アクシデントを起こすわけにはいかないというプレッシャーを受け、スタート直後の軽い接触でポジションを大きく落としたが、ピットタイミングをずらす作戦が功を奏し、レース中盤過ぎから安定した速さを発揮したことで188周目にトップに躍り出ると、最後はエド・カーペンター(シボレー)との激しいバトルを制して、248周をトップのまま走り切った。カーペンターとの差はわずか0.0399秒だった。

レース後、佐藤琢磨は「作戦を駆使して戦った私たちに、運が味方してくれたのは確かです。しかし、同時に私たちが今晩とても速かったことも事実です。今日のレースでは二度、ポジションを大きく落とすシーンがありました。トラフィックの処置が難しいレースだったからです。それでも、私たちは優勝を勝ち取りました。レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングチームに深く感謝します。信じられないほどすばらしいチームです。今日のレースでポイントとなったのは、最後のピットストップの前のスティントでした。とても速いペースを保ったままスティントを終えることができ、最後のピット作業を行った後もトップを保ち続けることができました。自分がトップを守ったと知り、本当に興奮しました」とコメントしている。

画像: 重苦しい空気の中、インディカー・シリーズ第15戦を制した佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)。

重苦しい空気の中、インディカー・シリーズ第15戦を制した佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)。

次は第16戦は9月1日、アメリカ西海岸オレゴン州ポートランドのロードコースで開催される。ちなみに、昨年は佐藤がこのレースで優勝を飾っている。

2019 インディカーシリーズ第15戦マディソン 決勝結果

優勝 30 佐藤琢磨 H 2:15.53.4687
2位 20 E.カーペンター C +0.0399
3位 14 T.カナーン C +2.2459
4位 19 S.フェルッチ H +4.1935
5位 22 S.パジェノー C +6.2741
6位 59 C.デイリー C +8.0200
7位 2 J.ニューガーデン C +13.8050
8位 28 R.ハンター-レイ H +14.9394
9位 88 C.ハータ H +17.1010
10位 98 M.アンドレッティ H +18.4657

C:シボレーエンジン搭載、H:ホンダエンジン搭載

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