アウディのRSシリーズの中でも売れ筋の1台、RS6アバントの4世代目が登場した。アグレッシブなフォルムに、歴代最強の600psエンジンを搭載している。その走りっぷりはいかに!?(Motor Magazine 2019年10月号より)

巡航中にエネルギー回生

アウディの「RS」シリーズが登場して、2019年で四半世紀を迎えた。1994年に発売されたのが、アウディをベースとした最初のモデル「アバントRS2」。ブルーのボディと、ターボラグの大きな直列5気筒のフィールが懐かしい。2002年にはクワトロ社プロデュースのRS6アバントが、コスワースチューンの4.2L V8ツインターボで450psを発揮。約2万6000台が販売された。

そんなアイコニックなRS6アバントが25周年を契機に、4世代目に進化。今回もスポーツカーとクワトロワゴンを融合させるという定義は変えておらず、4L V8ツインターボは最高出力600ps(441kW)、最大トルク800Nmを発生する。

8速ATとの組み合わせでダイナミック性能は0→100km/hの加速が3.6秒。最高速度は一応250km/hだが、オプションのダイナミックパッケージで280km/h、さらにダイナミックパッケージプラスでは305km/hに達するというから驚きだ。

しかし、最新のハイパースポーツワゴンは単にパワーだけでなくエフィシェンシーにも配慮がなされており、ベルト駆動のスタータージェネレーターがV8のクランクに直結、55~160km/hの間でアクセルペダルから足を離すとエネルギーを回生する。

画像: スポーツカーとクワトロワゴンの融合がキーワード。

スポーツカーとクワトロワゴンの融合がキーワード。

アグレッシブなエクステリアデザイン

一方、エクステリアは好ましいことにスポーツ性を前面に出している。まずマトリックスレーザーヘッドライトが精悍な表情を与え、ハニカムグリルを囲むシングルフレームは3次元を強調、アグレッシブな印象を隠していない。

A6よりもボディはワイドで、標準で21インチ(275/35)、オプションで22インチ(285/30)タイヤを装備する。エアサスペンションは標準で、シャシは20mmローダウン。120km/hを超えると自動的にさらに下がり、ロードホールディング性の確保と空気抵抗低減を実現する。

「アウディスポーツ社」の新社長オリバー・ホフマン氏は「ニューRS6は再び我が社のアイコンとなるはずです。販売開始は2020年3月を予定していますが、初めて北米市場にも提供する計画です」と自信たっぷりであった。2020年の前半のうちには日本のショールームに並ぶはずである。(文:木村好宏)

画像: 負荷の少ない平坦路では最大で40秒間エンジンが停止、さらに走行中に負荷が少なくなると4気筒が休止。

負荷の少ない平坦路では最大で40秒間エンジンが停止、さらに走行中に負荷が少なくなると4気筒が休止。

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