2019年11月14日、マクラーレン・オートモーティブはアルティメットシリーズの新型ロードスター「Elva(エルバ)」を公開した。

1960年代のレーシングカーをインスパイアしたネーミング

エルバ(Elva)という名称は、マクラーレンの創始者であるブルース・マクラーレンが1960年代に設計したグループ7のレーシングカー、マクラーレン-エルバ M1Aなどに由来したもの。マクラーレン・オートモーティブは、このエルバの名称権利を取得して、アルティメットシリーズの新型ロードスターにその名を与えた。

画像: 左がマクラーレン・エルバ M1A、右が最新のマクラーレン・エルバ。

左がマクラーレン・エルバ M1A、右が最新のマクラーレン・エルバ。

エルバは、マクラーレン・オートモーティブが製作したロードカーでは最軽量なものとなる(最終的な車両重量は後日正式発表の予定)。シャシやボディカウルはもちろん、シートにもカーボンファイバーが採用され、ブレーキも焼結加工のカーボンセラミック製だ。

写真で見てもわかるようにルーフはおろかウインドーも一切ないオープン2シーターだが、世界初のマクラーレン・アクティブ・エア・マネージメント・システム(AAMS)を採用。フロントノーズから吸入されたエアはパッセンジャー前部のフロント クラムシェルから高速で抜けてコクピットを通過することにより、コクピットはまるでバブル(泡)で覆われたような静かさだという。

画像: フロントまわりこそ他のマクラーレン車と共通なイメージだが、ウインドー類は一切ないオープン2シーター。

フロントまわりこそ他のマクラーレン車と共通なイメージだが、ウインドー類は一切ないオープン2シーター。

コクピットを抜けた空気はボンネットのアウトレットで排気され、デフレクターによって空気の流れを上昇させて排気口に低圧のゾーンをつくる。このシステムは都市部の低速走行などでは作動しない。

オープンモデルゆえ、マクラーレンの最新かつ独自の「ブラード・バウンダリー(溶け込むような)」デザインポリシーによって、カーボンファイバー製のボディはエクステリアがインテリアに流れ込む。たとえばドアの最上部はカーブを描いてキャビンに流れ込み、シート後方のバットレスもキャビンに溶け込んでいる。

画像: リアまわりもマクラーレン車らしいスタイルだが、迫力は増幅している。

リアまわりもマクラーレン車らしいスタイルだが、迫力は増幅している。

ミッドシップに搭載されるパワーユニットは、マクラーレン セナやセナ GTRに搭載されているものと同じエンジンファミリーに属する、4.0LのV8ツインターボ。最高出力は815ps、最大トルクは800Nmを発生し、7速シームレスシフトを介して、0→100km/h加速は3秒未満。0→200km/h加速はマクラーレン セナより速い6.7秒とされている。

インコネル合金とチタニウム製クアッド エグゾーストはクリーンで歯切れの良い独自のサウンドを奏で、背圧を減らすことでエンジンパワーを増大させている。電動油圧式ステアリングやリンク型油圧式フルアクティブサスペンションなどにより、マクラーレンらしい心を奪われるようなドライビング・エクスペリエンスを生み出すという。

画像: ドアパネルから一体化したインテリアもユニークだ。

ドアパネルから一体化したインテリアもユニークだ。

アクティブダイナミクスのコントロールなどは、ステアリングから手を離さずに操作できる。付加的な機能は、センターダッシュの8インチ タッチスクリーンで利用できる。ヘルメットも入る収納スペースはリアトノの下側に設けられている。

ビスポーク用のインテリア素材も多く用意され、素材や色、さらに無限に選べるボディカラーなど、どのような選択も可能になっている。またオーディオレスが標準だが、追加費用なしで装着できる。

マクラーレン・エルバは現在オーダーを受け付け中。生産台数は399台に限定され、価格は英国付加価値税込みで142万5000ポンド(約1億9950万円)から。他の通貨での価格は、後日発表される。果たして、何台のマクラーレン・エルバが日本に導入されるのか。スーパーカーファンならずとも、一度はその姿を眺めてみたいものだ。

画像: サイドビューは60年代のレーシングカーをインスパイアしたようだ。

サイドビューは60年代のレーシングカーをインスパイアしたようだ。

This article is a sponsored article by
''.