2019年11月15日、F1第20戦ブラジルGPが開幕する。ここ2戦で素晴らしい走りを見せているレッドブル・ホンダ、トロロッソ・ホンダにとっては是が非でも勝ちたいレースだろう。直前の予想でもマックス・フェルスタッペンが優勝候補に上がっている。(写真は昨年2018年のブラジルGP、レッドブルのマックス・フェルスタッペンは2位だった)

ホンダにとってたくさんの思い出が詰まったグランプリ

ホンダにとっては、もどかしいレースが続いている。メキシコGPでは予選でマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がトップタイムをマークしながら黄旗無視によるペナルティが響いて優勝ならず、アメリカGPではメルセデス勢の巧みな戦略に封じ込まれて3位に終わっている。いずれも勝つチャンスのあるレースだった。

ブラジルGPが行われるインテルラゴス・サーキットは反時計回りのレイアウトで、短い全長の中に、タイトなコーナーや急勾配、高速コーナーが待ち構える難しいコースで、毎年エキサイティングなレースが展開される。万全を期してのぞんだ日本GPでホンダは思いどおりのパフォーマンスを見せられなかったが、その後、グングン調子を上げてきており、ここブラジルGPも大きなチャンスとなる。

ホンダ田辺豊治 F1テクニカルディレクターは直前に迫るブラジルGPについて「2019年シーズンも残り2戦となりました。ブラジルGPが開催されるインテルラゴス・サーキットは、長い歴史を持つトラックで、毎年エキサイティングなレースが展開されます。カレンダーの中では3番目に全長が短く、標高は800mです。メキシコの2300mと比較すると低く、パワーユニットや車体に与える影響も小さいですが、これもひとつの特徴となります。ここまでのレース同様、プラクティスでの走行結果や過去のデータを参考にしながら、エネルギーマネジメントやドライバビリティの設定を進め、予選、本戦に臨みたいと思います。このサーキットでは、第2期のアイルトン・セナ選手との勝利など、ホンダ F1としてもたくさんの思い出がある地です。今年もまたそのような歴史の続きを紡ぐべく、チームとともにいいレースをできればと思っています」とコメント。ホンダ勢4人のドライバーはブラジルGPに向けて次のように語っている。

マックス・フェルスタッペン

画像: マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)。ドライバーズランキング4位。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)。ドライバーズランキング4位。

「インテルラゴスは、全長こそ短いですが、いいサーキットです。さまざまなコーナーが組み合わされているのもいいですが、反時計回りのレイアウトは少し首にかかる負担が増えるかもしれません。オーバーテイクは簡単にできないので、予選がかなり重要です。また、タイヤにも厳しいサーキットなので、レース中は常に気を付けなければなりません。2016年にはすごい天候の中でレースをしましたね!(豪雨の中、オーバーテイクを繰り返し3位表彰台)。ブラジルには情熱的なファンがたくさんいるので、彼らにまた会えるのは素晴らしいことですし、きっと最高の雰囲気を作り出してくれると思います」

アレクサンダー・アルボン

画像: アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)。ドライバーズランキング6位。

アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)。ドライバーズランキング6位。

「サンパウロのコースはとても面白そうですし、昔ながらの伝統を感じられて楽しめると思います。インテルラゴスには多くの歴史があり、今年楽しみにしていたサーキットのひとつです。天候が不安定なことは有名ですし、そのために面白いレースウイークになりうるとも思っています!」

ピエール・ガスリー

画像: ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)。ドライバーズランキング8位。

ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)。ドライバーズランキング8位。

「インテルラゴスでのレースをするのは、僕にとって3度目です。これまでポイント獲得ができていないので、まずはそれが今週末の目標になります。ブラジルはF1にとって欠かせない役割を担っていますし、僕が子供のころからずっと、アイルトン・セナは憧れの存在ですから、いつもここに来るのは最高です。また、サーキットは、短い全長ながら、素晴らしいです。テクニックを要するコーナーがいくつもあって、さらには過去には予測不能な天候が何度もあったので、面白いレースウイークになると思います。今年も残すところあと2戦しかないので、もちろんレースをとても楽しみにしています。コースは反時計回りで、さらにはストレートと呼べるような部分はほとんどないので、ここ数日たくさんトレーニングをしているものの、首にかかる負荷はカレンダーの中でも一番高くなるサーキットの一つです。レース中のGフォースも大きく、特にロングコーナーのターン3、4、5ではコーナリングし続ける感じになります。現代のF1マシンは以前よりもコーナリングスピードが高いので、Gフォースもかなり上がっていてチャレンジングですが、準備はしっかりとできています。サーキットの設備は、他の現代的なところに比べてやや簡素ですが、それもインテルラゴスらしさだと思うので、もし変わってしまったら変な感じがするでしょうね。サーキットに来ると、まるでアリーナにいるようで、気持ちいいんです」

ダニール・クビアト

画像: ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)。ドライバーズランキング13位。

ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)。ドライバーズランキング13位。

「僕のパートナーはブラジル人なので、一種のホームレースのように感じています。ブラジルの人たちは陽気で穏やかですし、気候もよく、食べ物も美味しいので、暮らしを楽しんでいるように見えます。インテルラゴスは、伝統的な素晴らしいサーキットで、オーバーテイク可能なコース幅の広さもあります。そして、とてつもないコーナーがたくさんあり、特にバンクのついたターン1は、TVで見るよりも勾配が急なんです。ここはオーバーテイクポイントになりますし、多くのエキサイティングな光景が見られると思います。中盤のセクションはツイスティですが、高速コーナーも組み合わされています。また、前のマシンについてパスを試みることができる短いストレートはあります。さらに、トレーニングはしているものの、反時計回りのレイアウトは首に負担がかかります。特に問題にはなりませんが、チャレンジングですね。また、天候が重要な要素になり、それによってチャンスが巡ってくるか、余計なリスクが増えるか分かれます。ここ2戦では、トップ10でフィニッシュしたのに裁定によってポイントを失っています。だから、今週末はチームと僕自身のために、なんとしてもいい結果を出したいです。今季が残り2戦なんて不思議な気分です。長いシーズンでしたが、あっという間に過ぎていきました」

F1第20戦ブラジルGPは11月15日11時(日本時間23時)からのフリー走行1回目で開幕、予選は11月16日15時(日本時間17日03時)、決勝は11月17日14時10分(日本時間18日02時10分)に開始される。

2019 F1ドライバーズスタンディング

1位 L.ハミルトン(メルセデスAMG)381
2位 V.ボッタス(メルセデスAMG)314
3位 C.ルクレール(フェラーリ)249
4位 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)235
5位 S.ヴェッテル(フェラーリ)230
6位A.アルボン (レッドブル・ホンダ)84
※アメリカGP終了時

2019 F1コンストラクターズスタンディング

1位 メルセデスAMG 695
2位 フェラーリ 479
3位 レッドブル・ホンダ 366
4位 マクラーレン・ルノー 121
5位 ルノー 83
6位レーシングポイント・メルセデス 65
※アメリカGP終了時

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