1989年にユーノスロードスターが発売されてから5年目を迎えた1993年の初頭、1989年にユーノスロードスターが発売されてから5年目を迎えた1993年の初頭、黒と赤というメリハリを利かせたクールな限定車「Sリミテッド」が発売された。この限定車のテーマは、「ラテン的風情の“粋”」で、真っ赤なインテリアが情熱的なラテン系をイメージしているのだろう。

マイナーチェンジ前、1.6ℓエンジン最後の限定車がSリミテッド

画像: 黒のボディに赤い内装、そしてゴールドのホイールの組み合わせは周囲の視線を大いに集めた。

黒のボディに赤い内装、そしてゴールドのホイールの組み合わせは周囲の視線を大いに集めた。

ベースとなったモデルは【特別なロードスター NA編03】で紹介した追加グレードの「Sスペシャル」だ。このモデルはユーノスブランド生誕3周年を記念した追加モデルで、ビルシュタイン製のサスペンションをはじめ、BBSホイール、専用の足回りを備えた走りを意識したモデルだ。それをベースに特別装備を追加したのが、今回紹介する「Sリミテッド」。個性派志向の強いユーザーの要望に応え、走りとドレスアップの両面を満喫できる、ぜいたくなモデルは限定1000台で、5速MT、ブリリアントブラックのボディカラーで登場した。

真っ赤なインテリアは、つねにオープンで走りたくなるほど魅力的だった。

Sリミテッドの注目点は何と言っても大胆な赤いインテリアだろう。本革シートをはじめ、カーペット、ドアの内張り、ドアトリム、そしてシートベルトまで真っ赤で統一。それにスポーティなデザインのナルディ製ステアリングとシフトノブを組み合わせている。当時は国産車らしからぬそのルックスに多くの人が衝撃を受けた。初めはオープンで走ることが気恥ずかしい気持ちが、いつしか周囲の熱い視線がむしろ心地良くなっていった。

ロードスターが登場してから、NA用のアフターパーツが続々と登場した。それは走りを楽しむだけでなく、それらを装着してより個性的なスタイルを目指す、ディープなファンも増えたからだ。それだけに遊び心あふれる「Sリミテッド」の登場は、幅広い年齢層に支持された。

2020年4月に「Sリミテッド」をモチーフとしたND仕様が発売される?!

画像: 2020年4月に「Sリミテッド」をモチーフとしたND仕様が発売される?!

真っ黒なボディに、真っ赤なインテリアが特徴の「Jリミテッド」をモチーフとしたNDロードスター「Eunos Edition」が2020年4月頃に登場する。しかし、これはフランスマツダが企画したスペシャルモデルで、わずか110台しか生産されない限定モデルなのだ。当然ボディカラーはブラックで、インテリアはブルゴーニュのナッパレザーを採用。その他にRAYSの鍛造ホイールとフロントフェンダーと助手席ダッシュボード、キーホルダーにシリアル番号が記載されたバッジを装備する。

気になるのはなぜ今「ユーノス」なのか、しかもフランスでだ。事の真相は昨年(2019年)に30周年を迎えたユーノスロードスターに敬意を表したということのようだ。しかし、この限定車をフランスだけで販売するのは実にもったいない。ぜひ日本でも発売して欲しい1台だ。フランスでの車両価格は34,600ユーロ(約410万円)となっている。

新車価格(当時)

● 235万円、5速MT

Sリミテッド装備リスト

●ボディカラーはブリリアントブラックのみ
●赤系色の本革シート
●ドアトリム、シートベルトなどにも赤系色を採用
●BBS社製デザインアルミホイール(ゴールドタイプ)
●センソリーサウンドシステム
●インパネ上部およびメーターフードにプロテイン塗装

マツダ ユーノスロードスター(NA型) 主要諸元

●全長×全幅×全高:3970×1675×1235mm
●ホイールベース:2265mm
●重量:960kg
●エンジン型式・種類:B6直4 DOHC
●排気量:1597cc
●最高出力:120ps/6500rpm
●最大トルク:14.0kgm/5500rpm
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:185/60R14

This article is a sponsored article by
''.