現行型ロードスター(ND)の特別・限定・追加モデルなどを紹介するこの企画のラストを飾るモデルは、2019年11月に登場した特別仕様車「Silver Top(シルバートップ)」だ。

オープンカーは幌の色で印象が変わる!?

画像: ボディカラーは新色の「ポリメタルグレーメタリック」。これと特別色のグレーソフトトップの組み合わせが一番マッチする。

ボディカラーは新色の「ポリメタルグレーメタリック」。これと特別色のグレーソフトトップの組み合わせが一番マッチする。

2015年5月に現行型ロードスターが国内販売されてから、これまで幾度かの深化と熟成を重ねてきた。2020年6月現在で、最後に改良を実施したのは2019年11月のこと。この時の改良と同時に発表された特別仕様車が、「銀色の幌」を採用した「シルバートップ」だ。

歴代ロードスターを振り返ってみると、ベースとなるブラックのソフトトップ以外では、これまでにワインレッド系、ブルー系、ブラウン系などのソフトトップが登場している。さらにNDでは「レッドトップ」や「キャラメルトップ」という特別仕様車も登場し、すでにこの企画で紹介している。しかし、今回紹介する「シルバートップ」は、その名のとおりシックなシルバーというよりは、明るいグレー系カラーを採用している。このようなカラーのソフトトップを採用したモデルは、これまで登場していない。

シルバートップの登場は、一部改良で追加された新色「ポリメタルグレーメタリック」が影響しているのかもしれない。このボディカラーは「MAZDA3」から採用された新色で、金属のような硬質感が滑らかな艶を引き立たせ、さらに光の写り込み次第で異なる表情が楽しめることで人気色となっている。このボディカラーにベストマッチする幌の色として誕生したのが「シルバートップ」のようだ。

画像: シルバートップの16インチホイールは、深い輝きを放つ高輝度塗装の専用ホイールを装着。標準モデルは写真右側のブラックホイールを装着する。

シルバートップの16インチホイールは、深い輝きを放つ高輝度塗装の専用ホイールを装着。標準モデルは写真右側のブラックホイールを装着する。

シルバートップの特別装備は、ソフトトップの色以外では、ボディ同色のサイドミラーと高輝度塗装された16インチアルミホイールのみとシンプルなものになっている。ただ車両価格は、これのベースモデルとなった「Sレザーパッケージ」とまったく同額の316万9100円(6速MT)、328万4600円(6速AT)とした。これを考えるとシルバートップは、かなり魅力的なプライス設定だったと言えるだろう。当然今は新車で購入することはできないので中古車を探すことになるのだが、販売台数と登場してからまだ1年も経っていないことを考えると、運よく中古車を見つけたときは「即買い」した方がいいだろう。

シルバートップ特別装備内容

●グレー色のソフトトップ
●ボディ同色のドアミラー
●高輝度塗装16インチアルミホイール

シルバートップ車両価格(発売当時)

●316万9100円(6速MT)
●328万4600円(6速AT)

シルバートップの登場と同時に行われた一部改良

画像: ホイールメーカーのレイズと共同開発した16インチ鍛造ホイールは標準ホイールと比べ、1本あたり約800gの軽量化を実現。これとブレンボ製ディスクローターとキャリパーのセットオプションを「Sレザーパッケージ」と「RS」に33万円で設定した。

ホイールメーカーのレイズと共同開発した16インチ鍛造ホイールは標準ホイールと比べ、1本あたり約800gの軽量化を実現。これとブレンボ製ディスクローターとキャリパーのセットオプションを「Sレザーパッケージ」と「RS」に33万円で設定した。

先に述べたようにシルバートップの登場と同時に一部改良が行われているので、その内容を紹介しよう。今回の一部改良で一番の注目は、やはりホイールメーカー「RAYS(レイズ)」と共同開発した鍛造16インチホイールが新設定されたことだろう。これは標準ホイールと比べ、4本で約3.2㎏という大幅な軽量化を実現している。このレイズホイールはブレンボ製ディスクローターとブレーキキャリパーを組み合わせたセットオプションで「Sレザーパッケージ」と「RS」に新設定された。その他にドアを開けるとキラリと光る「ステンレススカッフプレート」をSレザーパッケージとRSに標準装備した。

インテリアでは「Sレザーパッケージ」のレザーシートに、上質感を際立たせるパーフォレーション(穴あけ加工)が採用された。そしてシートやダッシュボード、シフトノブなどに施されているステッチカラーが、これまでのレッドから落ち着いたグレーにすべて変更されている。さらにリモコンキーのデザインも従来モデルの縦長形状から横幅が広げられ、重量感と高級感が増したものに変更された。ドアの開閉とトランクオープナーのボタンは、リモコンキー側面に配され、ひとクラス上の演出がなされている。

画像: エンジンカバーとトランク右側のエンブレムの意匠が「SKYACTIV TECHNOLOGY」から「SKYACTIV G」に変更された。トランク右側の「ROADSTER」のロゴデザインも改められている。

エンジンカバーとトランク右側のエンブレムの意匠が「SKYACTIV TECHNOLOGY」から「SKYACTIV G」に変更された。トランク右側の「ROADSTER」のロゴデザインも改められている。

さらに細かいところでは、エンジンのヘッドカバーとリアトランクの右側にレイアウトされていた「SKYACTIV TECHNOLOGY」のエンブレムが「SKYACTIVG」に改められた。これに合わせトランク左側に配されていた「ROADSTER」のロゴデザインも、これまでの傾斜文字から通常のロゴデザインに変更された。

先進安全技術では、夜間の歩行者を検知する「アドバンスド・スマート・シティ・ブレーキ・サポート(アドバンスドSCBS)」を全グレードに標準装備するなど、クラストップレベルの安全性能が実現されている。また、「S」と「NR-A」以外の全モデルで「AppleCarplay」と「AndroidAuto」が使用できるようになった。

一般的に登場から5年が経過すると時代の流れを感じさせるスタイリングになるものだが、NDロードスターはそれをまったく感じさせない。それどころかNDロードスターのエクステリアは、これまでいっさい変更されていないのだ。つまり「変える必要のない、完成されたオープンスタイル」という証なのだ。

2019年11月の一部改良内容

●新ボディカラー「ポリメタルグレーメタリック」を追加
●本革素材の上質感を提供するパーフォレーション(穴あけ加工)を実施
●ステッチカラーをグレーに変更
●ステンレススカッフプレートを新採用
●先進安全性能アドバンストSCBSが夜間歩行者検知機能に対応
●マツダコネクトが「Apple CarPlay」「Android Auto」に対応

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