2020年7月5日、F1世界選手権第1戦がオーストリアのレッドブルリンクで開催され、メルセデスAMGのバルテリ・ボッタスが優勝。2位でフィニッシュしたチームメイトのルイス・ハミルトンはペナルティで降格となり、かわって2位には予選で不振だったフェラーリのシャルル・ルクレール、3位にはマクラーレン・ルノーのランド・ノリスが入った。ホンダ勢はアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーが7位でフィニッシュした。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、アレキサンダー・アルボン、アルファタウリのダニール・クビアトはいずれもリタイア(終盤にストップしたアルボンとクビアトはそれぞれ13位と12位扱い)に終わっている。

フェルスタッペン痛恨のトラブル、アルボンも接触で勝機を逸す

新型コロナウィルス禍で4カ月遅れでの「無観客」開幕となった2020シーズン開幕戦は、セーフティカーが3回も出るなどアクシデント続出、多くのペナルティが下され、完走わずか11台という大荒れの展開となった。

決勝スタート直前、レッドブルの抗議によってハミルトンがグリッド降格になったことでフロントロウとなったフェルスタッペンは、スタートで無難にポジションをキープ。ポールポジションのボッタスには差を広げられたものの、上位勢で唯一のミディアムタイヤでのスタートということもあって、逆転勝利に絶好のポジションだった。

しかし、11周目に入った直後、電気系統と思われるトラブルで突然のスローダウン。ピットで今シーズン最初のリタイアとなってしまった。

フェルスタッペンにかわって優勝争いに加わったのはアルボン。レッドブルはレース後半のセーフティカー出動時に、3番手走行中のアルボンをピットインさせてソフトタイヤに交換、優勝を狙わせる大胆な戦略をとったが、こちらもハミルトンを抜いたかと思われた直後に接触・コースアウトして万事休す。

ホンダにとっては、チャンピオン争いを目標とするシーズンでまさかの無得点発進、悪夢の開幕戦となった。

画像: ハミルトンはグリッド降格により2番手から5番手からスタート。開幕戦は波乱含みで始まった。

ハミルトンはグリッド降格により2番手から5番手からスタート。開幕戦は波乱含みで始まった。

混乱を尻目に首位譲らず、ボッタスがポールトゥウイン

フェルスタッペンのリタイアでメルセデス勢の1-2体制となったレースは、追い上げる王者ハミルトンのペースが良くやや有利かと思われたが、レース中盤から両車ともにギアボックスセンサーにトラブルを抱えて全開勝負のできない膠着状態になっていく。

しかし終盤、アルボンと接触したハミルトンに5秒ペナルティが下ったことでこれも決着。結局、ポールポジションから一度も首位を明け渡さなかったボッタスが、昨年のオーストラリアGPに続く開幕戦勝利を達成した。

「ソーシャルディスタンス」で異例のかたちとなった表彰式で、マスク姿のボッタスは「レースの間、ずっとプレッシャーがあった。2度目のセーフティカー後にはルイスにリードされるかもと思ったけど、うまくマネージメントできた」と喜びを語っている。

第2戦は7月12日、同じレッドブルリンクで、シュタイアマルクGP(オーストリアGP2)として連続開催される。

画像: 優勝したメルセデスAMGのバルテリ・ボッタス。まずは選手権をリードする立場となった。オーストリアで連続開催となる今種末で連勝を狙う。

優勝したメルセデスAMGのバルテリ・ボッタス。まずは選手権をリードする立場となった。オーストリアで連続開催となる今種末で連勝を狙う。

2020年F1第1戦オステルライヒGP(オーストリアGP1)結果

優勝 77 V.ボッタス(メルセデスAMG) 71周
2位 16 C.ルクレール(フェラーリ) +2.700s
3位 4 L.ノリス(マクラーレン・ルノー)+5.491s
4位44 L.ハミルトン(メルセデスAMG)+5.689s
5位 55 C.サインツ(マクラーレン・ルノー)+8.903s
6位 11 S.ペレス (レーシングポイント・メルセデス)+15.092s
7位 10 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ)+16.682s
8位 31 E.オコン(ルノー)+17.456s
9位 99 A.ジョビナッツィ(アルファロメオ・フェラーリ)+21.146s
10位 5 S.ヴェッテル(フェラーリ)+24.545s

26 D.クビアト(アルファタウリ・ホンダ)リタイア
23 A.アルボン (レッドブル・ホンダ)リタイア
33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)リタイア

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