10月3,4日に富士スピードウェイにて開催されたスーパーGT選手権第5戦GT500クラスは、予選5番手スタートのDENSO KOBELCO SARD GR Supraが逆転優勝。今年初めて観客を動員した同シリーズのスタンドを大いに沸かせた。

スーパーGT今年初の観客動員で開催

屋外イベントでの観客動員数の規制緩和を受け、スーパーGT選手権でも第5戦より観客を入れての開催となった。大イベントでは10万人超の収容人数を誇る富士スピードウェイだが、今回はスポンサー関係を含めて約1万人の観客数。2万人超のキャパシティがあるグランドスタンドも観客は約2割というやや寂しい光景ではあるが、ドライバーやチームにとって久しぶりの応援(大きな声は出せないが)は励みになったに違いない。

画像: オレンジ色の応援席に応えてARTA NSX-GTが今季2度目のポールポジション。

オレンジ色の応援席に応えてARTA NSX-GTが今季2度目のポールポジション。

画像: スタート後にCALSONIC IMPUL GT-Rと競り合うARTA NSX-GTだが1コーナーはトップでクリア。

スタート後にCALSONIC IMPUL GT-Rと競り合うARTA NSX-GTだが1コーナーはトップでクリア。

スタート直後にSC導入も、ポールスタートのNSXがリード

ポールスタートの8号車ARTA NSX-GTは、2番手の12号車CALSONIC IMPUL GT-Rと1コーナーへ並んで進入するが辛くもトップを死守する。しかし今度は4番手スタートの24号車リアライズコーポレーションADVAN GT-Rが8号車NSXに襲い掛かり、オープニングラップで首位に立つ。このスタートで後続に接触があり、3号車CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rがマシンを破損しリタイア、パーツの回収のためセーフティーカーが導入される。5周目にSC解除となり、NSXを2台のGT-Rが挟むトップ3が後続を引き離すが、3番手の12号車GT-RはSC中の追い抜きによりドライブスルーペナルティを受け後退。そして13周目、今度は8号車ARTA NSX-GTが24号車GT-Rを捉えトップの座を取り返す。

画像: 24号車GT-Rと12号車GT-Rが8号車NSXを挟み込みトップグループを形成。

24号車GT-Rと12号車GT-Rが8号車NSXを挟み込みトップグループを形成。

画像: ARTA NSX-GTがリアライズコーポレーションADVAN GT-Rからトップの座を奪い返す。

ARTA NSX-GTがリアライズコーポレーションADVAN GT-Rからトップの座を奪い返す。

ピット作業後にスープラが逆転しトップに立つ

66周の決勝レース、中盤に差し掛かった25周目から各車が続々とピットに入り始める。。26周目にはトップの8号車NSXと3番手までポジションを上げていた39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supraが同時にピットイン。しかしアウトラップで8号車NSXのペースが上がらず、39号車がトップに立つ。この後2位争いが白熱したこともあり、後続に10秒以上のギャップをつけ39号車スープラがトップチェッカーを受けた。追いかける24号車GT-Rは36周目にペースダウンし再度のピットインで順位を大きく落とした。代わって上位に喰い込んだのはスープラ勢、37号車KeePer TOM'S GR Supraは燃料リストリクターダウンのハンディを背負いながら一時2番手まで上がり、最終的に4位となったがランキングは2位へ。そして14号車WAKO'S 4CR GR Supraが猛チャージで追い上げ2位のポジションへ、これでシリーズランキング首位に立った。

画像: 39号車と37号車、2台のスープラが1-2フォーメイション。その後2番手は14号車となるがこちらもスープラ。

39号車と37号車、2台のスープラが1-2フォーメイション。その後2番手は14号車となるがこちらもスープラ。

画像: 最後は10秒以上の大差をつけて39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supraがスープラの2勝目。

最後は10秒以上の大差をつけて39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supraがスープラの2勝目。

GT500クラス 決勝結果

1位 39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(ヘイキ・コバライネン/中山雄一)
2位 14号車 WAKO'S 4CR GR Supra(大嶋和也/坪井翔)
3位 8号車 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)
4位 37号車 KeePer TOM'S GR Supra(平川亮/ニック・キャシディ)
5位 100号車 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)
6位 16号車 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/笹原右京)
7位 19号車 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋)
8位 12号車 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/平峰一貴)
9位 38号車 ZENT GR Supra(立川祐路/石浦宏明)
10位 17号車 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)
11位 23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)
12位 36号車 au TOM'S GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)
13位 64号車 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹)
14位 24号車 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/ヤン・マーテンボロー)

画像: GR TEAM SARDがピット作業も含めたチームの総合力で勝利した。

GR TEAM SARDがピット作業も含めたチームの総合力で勝利した。

GT500クラス ドライバーズランキング(上位10組)

1st 大嶋和也/坪井翔(14号車 WAKO'S 4CR GR Supra)47pt
2nd 平川亮/ニック・キャシディ (37号車 KeePer TOM'S GR Supra)46pt
3rd 塚越広大/ベルトラン・バゲット(17号車 KEIHIN NSX-GT)44pt
4th 関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ(36号車 au TOM'S GR Supra)41pt
5th 中山雄一(39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supra)39pt
6th 山本尚貴/牧野任祐(100号車 RAYBRIG NSX-GT)38pt
7th 立川祐路/石浦宏明(38号車 ZENT GR Supra)30pt
8th ヘイキ・コバライネン(39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supra)28pt
9th 松田次生/ロニー・クインタレッリ(23号車 MOTUL AUTECH GT-R)25pt
10th 武藤英紀/笹原右京(16号車 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT)17pt

画像: 坪井翔のオーバーテイク”ショー”でランキング首位に立った14号車WAKO'S 4CR GR Supra。

坪井翔のオーバーテイク”ショー”でランキング首位に立った14号車WAKO'S 4CR GR Supra。

写真:井上雅行(MM)

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