2020年11月19〜22日に開催が予定されていたWRC第7戦ラリーベルギー(イープルラリー)が、新型コロナウイルスの感染再拡大の影響により中止されることになった。ラリーベルギーは、ラリージャパンの代替として開催が予定されていた。これにより、2020年のWRCは12月4日から6日に行われるラリーモンツァ(イタリア)が最終戦となり、チャンピオン争いは一気に緊迫したものになってきた。

トヨタとヒュンダイ、メイクスポイントはわずか7点差

WRCラリーベルギーの中止が決定し、2020年のWRCはあと1戦、イタリアのラリーモンツァを残すのみとなった。ラリーベルギーは地元ティエリー・ヌーヴィルを擁するヒュンダイが圧倒的優位と予想されていただけに、ドライバーズ、マニュファクチャラーズともに、タイトル争いはさらに混沌としてきた。まずここまでのランキングを見ていこう。

2020 WRC ドライバーズランキング(第6戦終了時)

1位 E.エバンス(トヨタ )111
2位 S.オジェ(トヨタ)97
3位 T.ヌーヴィル(ヒュンダイ)87
4位 O.タナック(ヒュンダイ)83
5位 K.ロバンペラ(トヨタ)70

2020 WRC マニュファクチャラーズランキング(第6戦終了時)

1位 ヒュンダイ 208
2位 トヨタ 201
3位 Mスポーツ・フォード 117

ひとつのラリーで獲得できる最大のポイントは30点(=優勝25点+パワーステージ1位の5点)なので、ドライバーチャンピオンの可能性があるのは、4位のオィット・タナック(ヒュンダイ)までとなる。

2位セバスチャン・オジエ(トヨタ)が最大の30点を加点しても127点にとどまるので、トップのエルフィン・エバンス(トヨタ )は、17点を加えることができれば、ほかのドライバーの成績に関係なくタイトルを決めることができる。つまり、4位+パワーステージ1位(=4位12点+パワーステージ1位の5点)あるいは3位+パワーステージ4位(=4位15点+パワーステージ4位の2点)以上がチャンピオン確定の条件となる。(2位以上であればパワーステージに関係なく確定)

3位のヌーヴィルは優勝が絶対条件、4位のタナックは優勝に加えてパワーステージポイントを獲得して初めて可能性が生まれてくる。

このように計算上はエバンスが持つ14点のアドバンテージは大きいが、まだまだチャンピオンの行方はわからない。ラリーモンツァはWRC初開催であり、そのうえタイトルがかかるとなると、なにがあってもおかしくないと言えるだろう。

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