3Lツインターボエンジンのハイパフォーマンスに驚かされた135iクーペに続いて、その1カ月後の2008年3月には、またまたBMW1シリーズに新たな魅力が加えられた。それが120iカブリオレ。今回は上陸まもなく行われた試乗の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine2008年6月号より)

カブリオレ化に伴う巧妙なボディ剛性の強化

まだ1シリーズがデビューする前、2002年のジュネーブオートサロンのBMWブースに「CS1」と呼ばれるコンセプトカーが展示された。いま思えば、これが2008年に1シリーズのラインアップに加わったカブリオレの原型だった。

当時は、ハッチバックが1シリーズ、そのクーペは2シリーズになると噂されていたので、この「CS1」は、1シリーズの派生である2シリーズのカブリオレになるだろうと想像を巡らせていた。結局、1シリーズクーペも3シリーズクーペも、2シリーズ、4シリーズという偶数で呼ばれることはなく、それぞれ1シリーズクーペ、3シリーズクーペに無事納まって発表されている。

それにしても、今回発売された1シリーズカブリオレは、6年前のコンセプトカー「CS1」にそっくりだ。とくに、今回試乗した120iカブリオレのボディカラー「カシミヤシルバー」は、2002年のショーで展示されていたCS1の色と似ているから、そう感じられた。

2004年にデビューすることになる1シリーズ5ドアハッチバックのデザインがほぼ出来上がった頃と思われる時期に、いきなり2ドアカブリオレのコンセプトカーを展示して、これから登場する1シリーズのイメージを植えつけようとしたのだろうか。

その開発コードナンバーも、奇妙である。1シリーズの5ドアハッチバックモデルのそれはE87で、1シリーズカブリオレがE88と呼ばれるところまではいい。だが1シリーズクーペは、E82という若いコードナンバーを持っている。

コードナンバーは開発許可が下りた順に与えられることになっているから、この順番をそのまま受け取れば、1シリーズクーペの原型が2002年にはすでに出来上がっていて、それを下にコンセプトカーとしてカブリオレに仕立てたのかもしれない。

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