「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は「トヨタ パッソ/ダイハツ ブーン」だ。

トヨタ パッソ/ダイハツ ブーン(2010年:2代目)

画像: パッソ1.0+ハナ。ノーマルのパッソはブーン(タイトル写真)と顔つきは同じだが、+ハナはグリルやバンパーなどのデザインが差別化されている。

パッソ1.0+ハナ。ノーマルのパッソはブーン(タイトル写真)と顔つきは同じだが、+ハナはグリルやバンパーなどのデザインが差別化されている。

軽自動車からの乗り換えユーザーを見込んでダイハツから企画を持ちかけ、1998年に発売されたデュエット/ストーリアからスタートした、トヨタ&ダイハツの姉妹コンパクトカー戦略。現在は企画とデザインは両社の混成チームで、設計以降はダイハツが担当している。

今回フルモデルチェンジされたパッソ/ブーンの場合は完璧な女性主体で、中でも独身&カップル層と子離れ層が多いため、まずは第一に子供のためにと考える子育て層ではなく、自分らしい愛着を持てるクルマにと、コンセプトを絞り込んだ。さらに、女性スタッフ中心での開発を進めたということで「長く使うものだから飽きが来ないこと。でもちょっとした個性は必要だし、アピールできないのもつまらない」という意見が尊重され、先代の美点は受け継ぎつつ、さらなるブラッシュアップという「素の魅力」を高める方向で進められている。

そのため、先代にも搭載されていたエンジンには、燃費の向上を考えてダイハツの軽自動車で使われているCVTを改良して組み合わせ、1.3LはiQやヴィッツに使われている新エンジンとアイシンAW製のCVTとなった。しかもFF車はエコカー減税対応となっている。

先代では販売の8割が1Lモデルだった。新型も実際普段づかいなら1Lで十分。とくにCVTとのマッチングが秀逸で、非常にスムーズ。低回転域に積極的にシフトしていってくれるので、静粛性も燃費も優秀なのは女性にとって嬉しいポイントだ。

画像: パッソ1.0+ハナのインパネは、落ち着いたカフェのラウンジをイメージさせる「チョコ」を基調としたデザイン。左右のエアコン吹出口はシャンパン塗装。

パッソ1.0+ハナのインパネは、落ち着いたカフェのラウンジをイメージさせる「チョコ」を基調としたデザイン。左右のエアコン吹出口はシャンパン塗装。

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