2021年1月26日、ホンダの航空機事業子会社であるホンダ エアクラフト カンパニー(Honda Aircraft Company 以下、HACI)は、小型ビジネスジェット機「HondaJet(以下、ホンダジェット)」のロシアにおける型式証明を取得したこと、および本社敷地内の新ハンガーが稼働を開始したことを発表した。

型式証明を取得した国はロシアで13番目。初号機の運用も開始

ホンダジェットは、ホンダが開発した小型ビジネスジェット機だ。現在生産されている機体は発展型のホンダジェット エリートで、主翼上面のエンジン配置形態や自然層流翼型、自然層流ノーズ、一体成型複合材胴体など、ホンダ独自開発の技術で生まれた。全長12.99m×全幅12.12m×全高4.54m、座席数は7席で、乗員はパイロットが1ないし2名、乗客は4ないし5名。GEホンダ製のターボファンエンジンを2基備え、最大巡航速度は782km/h、最大有視界航続距離は約2661kmを誇る。

画像: ホンダジェット エリート

ホンダジェット エリート

今回、ロシア民間航空局(Federal Air Transport Agency 以下、FATA)からHACIはホンダジェットの型式証明を取得した。これは、ロシアにおける管轄官庁であるFATAが定める強度、性能、安全性、機能および信頼性などに関する厳格な基準をホンダジェットが満たしていることを証明するものだ。

ロシアでの型式証明取得は、米国、欧州、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、パナマ、インド、日本、カナダ、トルコ、中国、パキスタンに続いて13番目となる。また、2021年1月からロシアでの初号機の運用を開始した。

画像: HACI 新ハンガーの外観

HACI 新ハンガーの外観

「ハンガー」とは航空機用語で「格納庫」のこと。2021年1月4日、米国ノースカロライナ州グリーンズボロ市のピードモント トライアド国際空港に隣接するHACI本社敷地内に、新ハンガーが建設された。正式名称は「サービスパーツ/ウイングアッセンブリー ハンガー」で、ホンダジェット エリートの主翼の組み立てと各種スペアパーツなどの格納を目的としている。新ハンガーの延床面積は、約7720平方メートル、投資額は2430万ドル(約25億円)。2019年7月末に現地で鍬入れ式を行い、2020年9月に建設が完了した。

なお、HACIは2020年10月に2台目となるホンダジェット専用のフライトトレーニングシミュレーターを英国ファーンボローに設置し、グローバルでのサービス、サポートの拡充も強化していく。

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