「2020-2021 日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)」に評価されたポイントとは、どこにあると考えられたのだろうか。最高点である10 点を配した島下氏はレヴォーグについてどのような印象を得たのか。ポイントをまとめてもらった。

走りのレベルを大いに引き上げたSGP(スバルグローバルプラットフォーム)

新型レヴォーグは、まさに何から何まで刷新された完全に新しいモデルとして登場した。主に北米のマーケットを見据えて大型化していったレガシィに代わる日本に於けるフラッグシップとして、あらゆる部分に今のスバルが持つ最新鋭の知見、ノウハウ、技術が投入されているのだ。

SGP(スバルグローバルプラットフォーム)は、現行インプレッサ、フォレスターに続いての採用だが、正直これまでの印象はそこまで劇的なものではなかった。しかしながら新型レヴォーグはフルインナーフレーム構造のボディを手に入れたことで、そのポテンシャルがフルに引き出されるようになり、きわめて質の高い動的性能を獲得している。

いかにも剛性感が高く、乗り心地に優れるというだけでなく、サスペンションが低速域からスムーズに動くので限界域に至るまで路面追従性に優れ、また駆動力が逃げずに路面に伝わるから、発進も加速もリニアリティが高い。もちろんサスペンションもパワートレーンも改良されているのだが、なによりこの土台となるボディの進化がレヴォーグの走りのレベルを大いに引き上げているのである。

基本スペックは同じ水平対向4気筒ターボでも、実はそのエンジンは完全新設計。小型化、フリクション低減、リーン燃焼の実現などにより高効率化を進めている。

組み合わされるCVTも中身はほぼ刷新されていて、とにかくドライバビリティが良い。踏めば即座に反応する優れたレスポンスは、常にギクシャクしていた感もある従来型とは別物で、よくぞここまで進化したと感心させられる。

常々、CVTは好きじゃないと言い続けている私だが、レヴォーグのこれは許せるかなと思っている。要するに形式ではなく使いようということだろう。ただし、エンジンは熱効率40%を実現したと謳うわりには燃費は良くなく、そこは早急の改善を求めたい。

画像: 新開発されたCB18型1.8L対4ターボエンジン。ハイブリッド仕様はラインナップされていないが、今後に期待。

新開発されたCB18型1.8L対4ターボエンジン。ハイブリッド仕様はラインナップされていないが、今後に期待。

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