おとなも子どもも「はたらくクルマ」が好きな人は、けっこう多い。そこで、日本全国津々浦々で活躍する活躍する「はたらくクルマ」にスポットを当てて紹介してみたい。今回は、トヨタの高機能救急車「ハイメディック」だ。

緊急自動車といえども、走行時の安定性にも配慮しなければならない

ハイメディックとは、トヨタの高機能救急車の名前だ。その名は、ベース車両である「ハイエース」と、救急救命士などの医療従事者を意味する「パラメディック」から生まれた造語だ。

初代は1992年に登場し、ハイエース スーパーロングをベースに車体を拡幅し、初代セルシオ用の4L V8エンジンを搭載していたが、1997年に登場した2代目では3.4LのV6となった。現行型は2006年に登場した3代目で、デビュー以来すでに15年近くなるロングセラーだ。だが、時代の変化に合わせて何度も一部改良やマイナーチェンジが行われている。

画像: 現行型の3代目は2006年登場のロングセラーだが、時代の変化に合わせて改良が施されている。

現行型の3代目は2006年登場のロングセラーだが、時代の変化に合わせて改良が施されている。

2020年6月の改良では、デジタルインナーミラーやパノラミックビューモニターも採用し、後方視界や周囲の安全確認をサポートして視認性を向上している。さらには、衝突回避支援パッケージ「トヨタ セーフティセンス」やVSC(車両安定制御システム)、TRC(タイヤ空転制御機能)も標準装備する。

また、路車間・車車間通信を活用し、対向車や歩行者情報などをドライバーへ注意喚起するとともに、サイレンを鳴らしている場合に、緊急車両の存在を周囲の車両へ通知する運転支援システム「ITS(高度道路交通システム)コネクト」をオプション設定するなど、走行時の安全性により配慮している。

救急車ならではの機能としては、車体上部の赤色警告灯の点滅パターンを夜間や交差点など状況に応じて3つのモードに変化させる「アクティビーコン」、二次感染リスク低減を目的としたストレッチャー取付式簡易アイソレーター「eカプセル」、車内の布カーテンの代わりに瞬時に切り替わる調光フィルム「QQスクリーン」といったオプションも設定されている。

めったに乗る機会のない(できれば乗らないほうがいい)救急車だが、現代の環境に合わせて常に進化しているというわけだ。ちなみに、現行型の3代目ハイメディックは、2.7Lの直4 DOHCを搭載し、トランスミッションは6速AT。駆動方式は2WD(FR)と4WDを設定し、車両価格(税込み)は、2WDが1159万円、4WDが1189万8000円。乗車定員は8名となっている。

画像: 二次感染リスクを低減する単回使用ビニールカバーに高集塵性能を誇るフィルターを採用した「eカプセル」。

二次感染リスクを低減する単回使用ビニールカバーに高集塵性能を誇るフィルターを採用した「eカプセル」。

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