「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、シトロエン C5ツアラーだ。

シトロエン C5ツアラー(2010年:一部改良)

画像: 一見すると派手さは感じないが、ボディサイドのプレスラインやテールランプユニットの形状などはかなり凝っている。

一見すると派手さは感じないが、ボディサイドのプレスラインやテールランプユニットの形状などはかなり凝っている。

シトロエンのDセグメント ワゴンであるC5ツアラーのサイズは、全長が4.8mオーバー、全幅も1.9m近い。この巨体に新たに搭載されたのは、わずか1.6Lのエンジン。このサイズのクルマなら3Lクラスのエンジンが載っていてもおかしくないサイズだ。

エンジンが軽くなったとはいえ1680kgもの重いボディを、わずか1598ccのエンジンで走らせる、となると「あまり走りは期待してはいけないな・・・」と思っていた、というのが本音だ。

ところが、いざ乗り出してみると、その加速の良さに驚いた。ツインスクロールターボが組み合わされた1.6Lエンジンは、わずか1400rpmで最大トルクの24.5kgmを発生してくれる。その加速は、いささか「こんなに急加速しなくても!」と感じるほど強力だ。少なくとも一般道では不足はまったく感じない。

高速道路への合流もスムーズだ。難なくクルージングスピードに乗ることができるのだが、追い越しの際などに、さらなる加速が必要なシーンでは若干のダルさを感じる。

しかし高速走行中の車内は、極めて快適だ。継ぎ目の多い道でも不快な振動はない。さらに言えば、高速走行でもオーディオの音量を上げる必要がないほど室内の静粛性は保たれている。ロードノイズ、風切り音、そしてエンジン音ともに気にならないレベルだ。

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