2021年3月24日、日産自動車(以下、日産)は、厚木市立病院の災害派遣医療チーム(以下、「DMAT」)の移動用車両にラッピングデザインをし、同日、車両リニューアルセレモニーを行った。

デザインのテーマは「愛」「勇気」「希望」

「DMAT」とは、「Disaster Medical Assistance Team=災害派遣医療チーム」の略称だ。つまり、災害急性期に活動できる機動性トレーニングを受けた医療チームと定義されている。
※平成13年度厚生科学特別研究「日本における災害時派遣医療チーム(DMAT)の標準化に関する研究」報告書より

画像: デザインを手がけたのは、日産のグローバルデザインセンターだ。

デザインを手がけたのは、日産のグローバルデザインセンターだ。

厚木市立病院のDMATは、新型コロナウイルス感染症の対応では県の派遣要請により、2020年1月に集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号をはじめ、数多くの現場に出動している。いままで使われていた移動用車両の老朽化に伴い、クラウドファンディングを活用して新たにエクストレイルを購入。厚木市にある日産のグローバルデザインセンターが、同車両をラッピングデザインした。

ラッピングデザインは日産のデザイナーやモデラ―が提案した17のデザイン案の中から、同病院の選考により最終デザインが決定され、グローバルデザインセンターの有志によってラッピングが施された。デザインの特徴は、十字の左右を取り囲む3本の波紋が「愛」「勇気」「希望」を表し、それらが医療を象徴する十字を支えている。「愛」は身を挺して災害支援する心、「勇気」は被災した現場に救助へ駆けつける姿、そして「希望」は被災された人々の希望の存在という意味が込められている。

ひと目でわかる赤十字を中心に前後に配色した白と黒は、DMATの隊員たちが昼夜を問わず任務にあたり、いち早く災害現場に駆けつけるスピード感やカ強さ、信頼感を表現している。なお、この車両は「移動用」であり、ラッピングデザインが施されているが車両はノーマルのエクストレイル。したがって、救急車などのような特殊な装備は装着されていない。

画像: 車両そのものは、ノーマルのエクストレイルと変わらない。

車両そのものは、ノーマルのエクストレイルと変わらない。

このラッピングデザインは、日産の技術開発拠点「日産テクニカルセンター」の地域貢献活動の一環として行われた。DMATの移動用車両が活躍する機会は少ないほうがいい(できれば、ないほうがいい)のだが、万が一、災害などの現場で活動するDMATの車両を見かけたら、心からエールを送りたいものだ。

This article is a sponsored article by
''.