2021年3月26日、いよいよ2021年F1シーズンが開幕。バーレーンGP初日フリー走行が行われ、ホンダ勢は順調に走行を重ね、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが2回のセッションともにトップタイムで終えるなど、好調なスタートを切った。角田はフェルスタッペンから0.447秒差の7番手、ガスリーが9番手、ペレスは10番手だった。

ホンダ勢は順調にグランプリをスタート

フリー走行1回目は予選・レースの時間帯とは異なる日中に開始。気温も非常に高く、路面温度が最高54度に達する中で行われた。それでもフリー走行の時間が短縮されたこともあり、各車慌ただしくコースインする。

このフリー走行1回目ではレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがトップタイムをマークし、チームメートのセルジオ・ペレスは6番手。アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーはこのセッションで最多となる23周を走行して7番手。F1で初の公式セッションを迎えた角田裕毅は21周の走行で14番手につけた。

予選・決勝と同じ時刻で行われるフリー走行2回目になると、いよいよ各車本格的にタイムアタックを開始。ここでもフェルスタッペンは好調で、またもトップタイムを記録。ソフトタイヤを履いた予選シミュレーションに臨んだ角田が、フェルスタッペンから0.447秒差の7番手となった。9番手にガスリー、10番手にペレスで、ここまでが首位と約0.6秒。各車のタイムは非常に接近していたが、ホンダのパワーユニット勢は全車がトップ10入りを果たした。

気になるメルセデスのルイス・ハミルトンは、フリー走行1回目に4番手、フリー走行2回目には3番手のタイムをマーク。ロングランでも安定した速さを見せた。

画像: バーレーンGP初日、フリー走行1回目と2回目のコンディション。2回目は夕方からの開始で気温が大きく下がった。

バーレーンGP初日、フリー走行1回目と2回目のコンディション。2回目は夕方からの開始で気温が大きく下がった。

ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは「4台のマシンとも順調に走行し、スムーズな一日となりました。例年とは異なり、2週間前に行われたプレシーズンテストと同じサーキットでの開幕戦ですので、パワーユニット・車体ともにある程度のセッティングのベースができた上で臨んでいます。また、今年からフリー走行の走行時間が60分間に短縮されていますが、それに合わせたプログラムの中で設定を行い、パワーユニットのセッティングに関しても予定通り進めることができています。予選に向けて今晩十分にデータを確認し、最適化を図り、いい結果を得られるように全力で臨みます」とコメント。ドライバーは次のように語っている。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

「テストに続き、いい一日になりました。気温が高く、風の影響もあって、完璧なバランスを見つけるのは簡単ではありませんでしたが、全体的にはポジティブでした。まだ改善点はあるのでそこに取り組み、タイヤについての確認やバランスの調整などをしていきます。土曜日は風が強くなるようで、厳しい状況になると思います。レースウイークのスタートとしては上々の気分ですが、予選でどれだけできるのかを見ていく必要があります」

画像: マックス・フェルスタッペン、フリー走行1回目/1:31.394(1位)、フリー走行2回目/1:30.847(1位)

マックス・フェルスタッペン、フリー走行1回目/1:31.394(1位)、フリー走行2回目/1:30.847(1位)

セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)

「いよいよレースウイークが始まり、素晴らしい気分です。ここまで順調にきていることに満足していますし、落ち着いて仕事に取り組み、前進することができています。走ってみての感触としては、1周を通してまだマシンを手中に収めている感じではなく、マシンの挙動について一つ一つ理解を深めなくてはいけない段階であり、特にショートランに課題があると思っています。一方で、ロングランでは快適に走行できて、ペースもよかったです。ソフトタイヤでの走りに改善点があると思いますが、マシンのパフォーマンスはよく、いいペースがあります。予選は僅差の戦いになるはずなので、正しい方向性で取り組み、いいシーズンのスタートを切れればと思います」

画像: セルジオ・ペレス、フリー走行1回目/1:32.071(6位)、フリー走行2回目/1:31.503(10位)

セルジオ・ペレス、フリー走行1回目/1:32.071(6位)、フリー走行2回目/1:31.503(10位)

角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)

「最高の一日でした。F1ドライバーとして初めてのプラクティスセッションは、とてもエキサイティングでした。気持ちが高ぶっていましたし、予選で全開走行をして自分のポテンシャルを披露できるのが楽しみです。チームとして、今週末は素晴らしいペースが発揮できているので、初めてのF1予選でどんなパフォーマンスができるか、ワクワクしています。まだマシンについて学んでいる最中で、これがF1で最初のレースウイークなので、自分にプレッシャーをかけすぎずにしつつ、初のレースでどのくらいやれるか、楽しみにしています」

画像: 角田裕毅、フリー走行1回目/1:33.329(14位)、フリー走行2回目/1:31.294(7位)

角田裕毅、フリー走行1回目/1:33.329(14位)、フリー走行2回目/1:31.294(7位)

ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

「いいレースウイークのスタートになったと思います。マシンは両セッションで力強かったので満足しています。今夜の走行では、ベストなコンディションでタイムを出すことができませんでしたが、走行内容にはポジティブな要素がたくさんあったので、明日の予選でどれだけやれるか、楽しみです。燃料を多く積んでのロングランでレースに向けた準備もしましたが、そこでも力強さが感じられたので、いい傾向だと思います。ただ、まだ初日に過ぎないので、あまり先のことを考えたくはありません。予選でQ3進出ができれば、レースで多くのポイントを稼げる位置に行けるはずです」

画像: ピエール・ガスリー、フリー走行1回目/1:32.195(7位)、フリー走行2回目/1:31.483(9位)

ピエール・ガスリー、フリー走行1回目/1:32.195(7位)、フリー走行2回目/1:31.483(9位)

タイヤを供給するピレリは、予選に向けて「チームは特にC4ソフトタイヤに焦点を当てていたようですが、ミディアムとソフトのパフォーマンスギャップは1周あたり0.4秒と予想よりも少し大きくなっていました。ハードとミディアムの差は1ラップあたり約0.9秒です。明日午後に3回目のフリー走行が行われ、いよいよ予選となりますが、タイムはかなり接近したものになるはず」と分析している。

フリー走行3回目は日本時間3月27日21時(現地15時)、予選は日本時間3月27日24時(現地18時)、決勝は日本時間3月28日24時(現地18時)に開始される。

バーレーンGP フリー走行1回目 結果

1位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) 1:31.394
2位 77 V.ボッタス(メルセデス) 1:31.692
3位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス) 1:31.897
4位 44 L.ハミルトン(メルセデス) 1:31.921
5位 16 C.ルクレール(フェラーリ) 1:31.993
6位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダ) 1:32.071
7位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・ホンダ) 1:32.195
8位 55 C.サインツ(フェラーリ) 1:32.366
9位 3 D.リカルド(マクラーレン・メルセデス)1:32.434
10位 99 A.ジョビナッツィ(アルファロメオ・フェラーリ) 1:32.786
14位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ) 1:33.329

バーレーンGP フリー走行2回目 結果

1位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) 1:30.847
2位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス) 1:30.942
3位 44 L.ハミルトン(メルセデス) 1:31.082
4位 16 C.ルクレール(フェラーリ) 1:31.127
5位 77 V.ボッタス(メルセデス) 1:31.218
6位 3 D.リカルド(マクラーレン・メルセデス)1:31.230
7位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ) 1:31.294
8位 18 L.ストロール(アストンマーティン・メルセデス) 1:31.393
9位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・ホンダ) 1:31.483
10位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダ) 1:31.503

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