「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、マイナーチェンジを受けた2代目ホンダ フィットと、同時に追加された「フィットハイブリッド」だ。

ホンダ フィット(2010年:マイナーチェンジ)

画像: エンジン車はベースモデルの13Gに快適装備を追加したスマートセレクションで、税込の車両価格は135万円。

エンジン車はベースモデルの13Gに快適装備を追加したスマートセレクションで、税込の車両価格は135万円。

フィットがマイナーチェンジされ、コンパクトモデルとしては初のハイブリッド車が新たに設定された。環境と走りの性能の両立に期待が持てるモデルだ。さっそく、エンジン車と乗り比べてみることにしよう。

まずはエンジン車のフィットに乗ってみたが、すっきりとした乗り味が魅力だ。マイナーチェンジ前よりカドが丸められた印象で、ボディへの細かな振動が抑えられ、なおかつ路面からのインフォメーションもしっかりと捉えられるようになった。振動が元になるようなノイズの発生が小さくなったことに加えて、ボディ全体の剛性感も高く感じられ、静粛性もアップしている。

ひと言でいえば粗さがなくなって、操作に対して正確に応答してくれることが何よりも魅力。しかしながら、サスペンションストローク的には大きく変わった印象は薄い。キビキビとした見かけ上の動きの良さは一段と向上した反面、限界付近での動きに対してはちょっぴりアップ、といった程度だ。

同じフィットでもハイブリッドはシステムの重量感によってハンドリング面では安定方向に働いてくれた。全体に穏やかな動きをもち、操作に対する反応もスムーズで、コーナーで安心してステアリングを切り込んでいける。ボディのしっかり感も出ていることから、限界付近でも落ち着いていてハンドリングと乗り心地のバランスがいい。

追い越し時はにモーターがヒューッとまるで小さなターボのようにアシストしてくれるので、回転の上昇は少なくノイズの変化も気にならない。力強く加速を行ってくれる感じがいかにもホンダのハイブリッドらしく、ここ一発のトルク感はありがたい。

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